熊本県の宇土高、全国AI甲子園で大活躍 競技部門1位、探求部門3位 海外技術者と交流も

シンガポール在住の技術者に「第4回AI甲子園」の成果や研究を発表する宇土高の3年生(右)=22日、宇土市

 全国の高校生が人工知能(AI)の技術を競う「第4回AI甲子園」で、宇土高(宇土市)科学部情報班の生徒が、競技テーマ部門で1位、探求テーマ部門で3位に輝いた。22日には成果を今後の学びに生かそうと、同校に海外から技術者を招き、交流会も開いた。

 山形県山形市で3月にあったAI甲子園には、全国から34校が出場。AIの画像認識の精度を評価する競技テーマ部門と、自由にテーマを選ぶ探求テーマ部門の計2部門で競った。宇土高の生徒5人は予選を勝ち抜き、オンラインで参加した3月20日の本選(15校計140人)に進出した。

 競技テーマでは、アナログ時計の針の画像からAIで時刻を読み取る精度を競い、誤差0分で1位になった。探究テーマでは、マスク着用者の読唇技術をまとめた研究が評価された。

シンガポール在住の技術者にAI研究の成果を発表し、記念撮影をする宇土高生ら=22日、宇土市

 交流会は、宇土高と企業の業務用ソフトウエアを開発するワークスアプリケーションズ(東京)が企画。生徒らは、シンガポール在住の技術者バラット・シン・バンダリさん(31)に成果を発表。バラットさんから助言を受けた。

 3年生の小林瑞さんは「専門の技術者の助言は学びになった。将来はIT企業で活躍したい」。バラットさんは「生徒たちは、プロの技術者と同じレベルで研究していた」と感心していた。(古東竜之介)

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