【韓流・韓国旅行】チュ・ジフン×ハン・ヒョジュ主演話題作『支配種』ロケ地、忠清北道・清州にある元大統領別荘地「青南台」

『支配種』で韓国国務総理公邸のロケ地として使用された「青南台」、1980年代に大統領専用別荘として使われていた

『キングダム』や『智異山(チリサン)~君へのシグナル』のチュ・ジフンと、『HAPPINESS/ハピネス』や『ムービング』で「強い女性像」を確立したハン・ヒョジュ主演の『支配種』がディズニープラス スターで独占配信中だ。

日本のみならず、アジア諸国でも高い人気があり、特に韓国ではディズニープラスの韓国TVショー部門で1位にランキングされた。

物語の舞台は2025年の韓国――。殺生が不要な人工培養肉の開発に成功し、新時代を築いた生命工学企業BFのCEOユン・ジャユ(ハン・ヒョジュ)。食の安全性への不安や金儲け主義の企業姿勢に反発する輩からの殺害予告が後を絶たない。

数年前に発生した韓国大統領テロ事件の真相究明のため、元軍人のウ・チェウン(チュ・ジフン)は、テロ事件の生存者であるジャユの警備員として送り込まれ……。

ジャユを狙う真の目的が見えない敵との戦いが続くストーリー展開に目が離せなくなる。

ジャユの周囲には、一癖ある人物が揃っている。特に国務総理を務めるソン・ウジェ(イ・ヒジュン)は、BF社の企業理念を支持しつつも、隠された欲望を抱いているようで大変気になる存在である。

■『支配種』国務総理公邸ロケ地、元大統領専用別荘「青南台」がある清州

『支配種』の劇中で韓国国務総理の公邸として登場したのが、韓国中央部・清州(チョンジュ)市の郊外にある青南台(チョンナムデ)だ。

忠清北道の道庁所在地である清州は、三国時代に百済・新羅・高句麗が熾烈な領土争いを繰り返し、統一新羅時代まで軍事的要衝として地方行政の中心地だった場所だ。町の中心地であるソンアンキル(城内路)や清州中央公園には当時の文化財が残されている。

また、金属活字を使った韓国最古の出版物『直指』が印刷された場所でもあり、その詳細は清州古印刷博物館で学ぶことができる。

内陸部ならではの淡水魚料理や、豚の三枚肉を醤油と韓方薬剤のタレに浸してから焼く「シオヤキ」という清州式サムギョプサルなど、名物グルメもある。

「青南台」がある忠清北道・清州の名物グルメ「シオヤキ」とは醤油と韓方薬剤入りのタレに浸けたサムギョプサルのこと

清州空港には成田空港と関西空港からエアロKの直行便が就航している。

青南台は、そんな清州市の南部に位置する大清湖の畔に建つ。1980年、大清ダム竣工式に出席した全斗煥大統領(当時)が、大清湖一帯の景観に魅了されたことがきっかけで、大統領の別荘として建設された。

「南の青瓦台」として、20年間に亘り全斗煥、盧泰愚、金泳三、金大中、盧武鉉という5名の大統領が休養に利用した。

約182.5万平米の敷地内には大統領が宿泊・執務を行う本館に加え、ゴルフ場、養魚場、庭園、音楽噴水、ヘリポートなどが整備されている。豊かな自然環境に恵まれ、四季折々の野生花を楽しむことができ、タヌキやキジなど野生動物も生息しているという。

広大な敷地に建つ「青南台」にはゴルフ場、養魚場、庭園、音楽噴水、ヘリポートなどが整備されている

2003年4月からは忠清北道が管理することになり、それまでベールに包まれていた青南台が一般開放されるようになった。

約2時間ほどかけて見学したことがあるが、とてもすべてを回りきることはできないほど広大だ。特に印象に残ったのが、本館から徒歩5分ほどの高台に建つ五角亭から見下ろす大清湖の美しさだ。前大統領たちも散策中にここからの絶景を楽しんでいたに違いない。

大統領が宿泊・執務を行う「青南台」本館から徒歩5分ほどの場所にある五角亭から見下ろす大清湖の風景は美しい

●清州へのアクセス

ソウル南部バスターミナルから清州市外バスターミナルまで約1時間30分

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