【RIZIN】バンタム初戦の牛久絢太郎は「明らかにコンディション不良」 かつての“宿敵”指摘

3R終了後、リング上で肩を落とす牛久絢太郎【写真:山口比佐夫】

2021年にDEEPフェザー級タイトル戦で対戦

格闘技イベント「RIZIN.46」が4月29日、東京・有明アリーナで行われた。バンタム級転向初戦となった牛久絢太郎(29=アメリカン・トップチーム)は太田忍(30=THE BLACKBELT JAPAN)に完敗。かつてDEEPフェザー級タイトル戦で対戦経験のある神田コウヤが“牛久の異変”を語った。(取材・文=島田将斗)

フェザー級(66キロ)でチャンピオンになった牛久が階級を1つ下げて臨んだ今回の試合。太田の徹底したレスリングに防戦一方となり、良いところを見せられずに負けてしまった。牛久は試合後の会見で「力が入らなくなってしまった」と明かし「フェザー級のときにはなかったので原因が分からない」と首をかしげていた。

牛久、太田の両者を知る神田は今回の試合について「ATTで培った選択肢が、むしろ迷いを生んでしまい、待ちの戦い方になってしまったのではないでしょうか。一方の太田さんは、レパートリーが限られているからこそ、戦いに対する迷いのなさが積極性として表れていたと思います」と自身の見立てを語る。

牛久の「迷い」はどの部分に感じたのか。タックルへの反応の鈍さをあげ、勝敗を分けたポイントについてこう分析した。

「序盤で簡単に組ませてテイクダウンを許した瞬間が試合の分け目でしたね。終始、ロープやコーナーを背負わされた上でクラッチを組まれていました」

神田は2021年に牛久と5分×3R戦っている。そのときの姿と今回は明らかに違っていたようで「本来のパフォーマンスが発揮されていなかった」と指摘した。

「明らかにコンディション不良によるパフォーマンスの低下を感じました。前日計量時から想像していたよりも体重が戻っていなかったのかなと。水抜きをあまりせずに落とした可能性が高いですね」

牛久は試合後、今回の体重の増減について通常体重を練習のなかで66キロにし、そこから減量したと明かしていた。

その上で神田は「通常体重を減らすに伴って筋肉量も落としてしまったのかもしれません。太田さんの方が一回り、体は分厚かったですし、当日の体重も牛久さんが下回っていたようにお見受けました」と語った。島田将斗

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