山口さん(佐賀市)17歳で初写真展 全国総文祭出展作など28点

初めての個展で、親子をテーマにした連作などを展示する山口聖名さん=佐賀市のギャラリー

 佐賀北高通信制2年の山口聖名さん(17)=佐賀市=が、市内のギャラリーシルクロで写真展を開いている。「写真を仕事にしたい」と将来を見据え、2年間で撮りためた28点を並べて初めての個展に挑んでいる。4日まで。

 昨年5月の市内での火災を撮影した「火事」は、県代表として全国総文祭に出展される。恐怖を感じながらカメラを向けたが、火災のむなしさや悲しさを形に残して伝える経験になり、写真を志すきっかけになったという。「子どもとの関わり方を捉え直す機会に」と親子をテーマにしたメッセージ性の高い連作14点も展示する。

 同校の芸術科美術専攻に入学し、通信制に転向した。通学が月2回で自分の時間が増え、デッサンの練習など美術大受験の準備に励みながら、個展に向けて撮影に取り組んだ。ギャラリーの使用料はアルバイトをして稼いだ。

 「見た人が何を思うのか、直接聞いて次のステップにつなげたい」と話し、「この世の全員に僕の写真を見てほしい」と大きな夢に目を輝かせる。期間中は毎日在廊する。(花木芙美)

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