いくつ知ってる? 認証マークから学ぶ食の多様性。地球の環境問題にもつながる大切な印

By フォーブス 弥生

春風が肌に心地よい季節となりました。政府観光局の発表によると、3月の訪日外国人数は308万1,600人と、1か月間ではじめて300万人を超え過去最高を記録したようですね。円安の影響もあり、街中では訪日外国人が多く見かけるようになりました。今回は欧米の食品パッケージデザインで、よく目にするようになった認証マークについてです。

クオリティだけじゃない。商品を選ぶ際の基準になる認証マーク

認証マークとは商品やサービスの品質、性能、安全性等を証明し、ほかの商品サービスと差別化するために使用されます。(参考:ウィキペディア 認証マーク)

国内においても、JISマーク、有機JISマークや特定保健用食品(トクホ)マークなどがあります。さらに、日本でも「〇〇〇フリー」と表示されている食品パッケージを見かけるようになりました。一方、欧米の食品パッケージデザインにおいては、食の多様性に合わせて食品パッケージデザインに認証マークが表示されているのが普通となっています。私たち消費者の立場からすると、認証マークがついていることで商品の選び方が変わってくるはずです。ここでは、分野ごとに欧米で主として使用されている代表的な認証マークをご紹介します。

■グルテンフリー認証
・GFCOマーク(The Gluten-Free Certification Organization)
アメリカの非営利団体のグルテンフリー認証機構GFCO(Gluten-Free Certification Organization)が定める認証マーク。消費者に食品の安全性を保証することを目的として、グルテンフリー商品の製造業者に対して製造過程全体を通じた品質評価と管理対策を用いて認証サービスを提供しています。

・クロスドグレイントレードマーク(The Crossed Grain Trademark)
ヨーロッパのセリアック病協会が定めるグルテンフリー認証マーク。製造業者、流通業者、小売業者に対し、グルテンフリー製品や販促物に使用するためのシンボルマークをライセンス供与しています。グルテンフリーの食事療法を必要とする人々に国内外で認知されています。

■オーガニック認証
・USDA(ユーエスディーエー)マーク
アメリカ農務省が定めるオーガニック認証マーク。有機栽培からなる原料を95%以上使用している製品を対象としているため、作物を栽培する土地や工場などにも厳しい基準を設けています。そのため、世界で最も厳しい認証のひとつとも言われています。

■コーシャ認証
・K(Kosher / コーシャ)マーク
ユダヤ教では「コーシャ」という旧約聖書に基づいた食事規定があります。その規定に基づき、「コーシャ認証」を発行する機関・団体は世界に1,400ほどあると言われています。

■ベジタリアン認証
・ヴィーガントレードマーク(The Vegan Society Trademark)
国際的に認められたヴィーガン製品の認証マークで、1990年にヴィーガン協会によって設立されました。化粧品、衣料品、食品、飲料、家庭用品など、世界中の65,000以上の認定ヴィーガン製品にヴィーガントレードマークが表示されています。

このような認証ロゴマークの普及の背景には、私たちの食の多様性が挙げられます。一人ひとり食生活の習慣がそれぞれ異なります。そのため、認証マークは商品を選ぶ際のひとつの目安として、必要な情報手段となります。これから、商品を購入するときにはこのような認証マークを確認してから、購入してみてはいかがでしょうか?

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