人は気長に待ってあげて。警戒心が強いシャーシャー猫と暮らすコツ

人慣れしておらず、警戒心が強いシャーシャー猫。そんなシャーシャー猫と上手に付き合うには、どうすればよいのでしょうか。そこで今回は、シャーシャー猫と暮らすために知っておいてほしいことについて、ねこのきもち獣医師相談室の原駿太朗先生が解説します。

シャーシャー猫を迎えるための準備

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー

――シャーシャー猫を迎える前に準備すべきことについて、環境整備などのハード面・心構えなどのソフト面で必要なことをそれぞれ教えてください。

原先生:
「ハード面では、猫がひとりで落ち着けるスペースを確保してあげましょう。ソフト面では、数か月、場合によっては年単位でも、猫が甘えてきたり自由に触れたりできる機会は少ないくらいの気持ちでいるのが大切だと思います」

シャーシャー猫への接し方・お世話の注意点

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー

――シャーシャー猫を迎えた後の接し方や、お世話の注意点について教えてください。

原先生:
「シャーシャー猫には、過度に関わりにいかないことが必要だと思います。シャーシャーするコは警戒心が強いコだと思いますので、構いすぎてしまうことは、かえってそのコの警戒心を煽ってしまう結果になるかと思います」

シャーシャー猫と関係性を築くためのポイント

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー

――シャーシャー猫と関係性を築くためのポイントについて教えてください。

原先生:
「猫のほうからアクションを起こしてくることを、気長に辛抱強く待つことが何より重要なポイントだと思います。そのためには、ふだんから騒ぎすぎず、落ち着いた行動をすることが大切でしょう」

シャーシャー猫のお迎えは、慎重な検討が必要

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー

――シャーシャー猫を迎えるのは人慣れしている猫よりハードルが高いと思いますが、人と猫お互いのためにも、お迎えを諦めた方がよいケースがあれば、教えてください。

原先生:
「誤解を恐れずにいうと、シャーシャー猫と暮らすのは、初めて猫と暮らす人にとって決して簡単ではないと思います。ですので、『保護されたコを助けたいから』『私しか助けられる人が周りにいないから』という理由では無理に迎え入れるべきではないです。ご自身の周りでそのコを受け入れてくださる公共施設や保護団体などに相談することも、考えてみるといいかもしれません」

シャーシャー猫のお迎えは、慎重に検討して行うことが大切です。そのうえで、もしご縁があれば、そのコと気長に辛抱強く絆を築いていきましょう。実際に時間をかけて、飼い主さんに甘えるようになったコもいますので、参考にしてくださいね。

(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・原駿太朗先生)
取材・文/寺井さとこ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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