ラウル・フェルナンデス、初乗りRS-GP24に好感触「少しの変更でコンマ数秒を縮めることができる」/MotoGPヘレステスト

 4月29日、2024年MotoGPクラスのヘレス公式テストがスペインのヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで行われた。ラウル・フェルナンデス(トラックハウス・レーシング)は、今後投入予定のアプリリア RS-GP24を初ライドした。

 フェルナンデスは、クリプトデータRNF・MotoGPチームを引き継ぐ形でMotoGPに参戦を開始したトラックハウス・レーシングよりエントリーしている。チームメイトのミゲール・オリベイラはすでに現行型のアプリリア RS-GP24を使用しているが、フェルナンデスは昨年型のアプリリア RS-GP23でスペインGPまでの計4戦を戦ってきた。

ラウル・フェルナンデス(トラックハウス・レーシング)/2024MotoGPヘレス公式テスト

 第4戦スペインGPで最新型に乗り換えるという噂も出ていたが、今回のヘレス公式テストで初ライドとなった。そんなフェルナンデスの元には、アメリカ国旗カラーのものと、アプリリア・レーシングカラーの黒を基調とした2台のマシンが用意されていた。

 今回乗っていたアプリリア RS-GP24のエンジンが、現行型のものかは確認できていないが、フェアリングなどの新パーツもいくつかテストしていたようだ。というのも、フェルナンデスはレギュレーションの問題によって、開幕当初と同じ仕様のエンジンを使用しなければならない。

 そのため、今季は2024年型が投入されると言われているが、実際は車体のみがアップデートされ、エンジンは2023年型のものを使用することになる。それにより、今回のテストで用意されていたアプリリア RS-GP24も、2023年型のエンジンが搭載されていたと思われる。

アプリリア RS-GP24に初ライドしたラウル・フェルナンデス(トラックハウス・レーシング)/2024MotoGPヘレス公式テスト

 8時間に渡って実施されたテストでは、新品タイヤを履いての予選シミュレーション、そして電子制御やセッティングの微調整などを行っていたようだ。自己ベストタイムは1分36秒905の総合11番手で終え、計66周をこなしてテストを終えている。

「何周も周回を重ね、新しいフェアリングやセッティングも細部までいじったり、いろいろなことを試した。MotoGPでは、ほんのわずかな変更を加えるだけでも、コンマ数秒を縮めることができるので、すべての改善がプラスになるよ」

「今週末はいくつかのエリアで少し苦戦したから、ここヘレスでより多くの周回を重ねることも重要だったけれど、今日は抱えていた小さな問題に対処することができたんだ。とにかく、今日は多くのポジティブな結果で1日を締めくくることができてよかった。次のル・マンに向けても準備万端だよ」

 車体のアップデートについては明らかにされていないが、第7戦イタリアGPでの投入が予定されているという。今回のテストで好感触を得ていただけに、車体が最新型にアップデートされた後、どこまで躍進できるかに注目が集まる。

ラウル・フェルナンデス(トラックハウス・レーシング)/2024MotoGPヘレス公式テスト

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