大谷翔平のおカネで水原一平容疑者の胴元夫妻が豪遊ざんまい「コンプと呼ばれるサービスを受け…」=ESPN報道

大谷翔平(左)と水原一平容疑者

ドジャース・大谷翔平(29)の口座から1600万ドル(約25億2600万円)を不正送金して連邦検察に訴追された元通訳の水原一平容疑者(39)による詐欺事件で、おカネの流れが明らかになってきた。

水原容疑者からブックメーカー胴元のマシュー・ボウヤー氏に支払われたギャンブルの負け分50万ドル(約7850万円)が、ボウヤー氏とその妻、仲間たちによってラスベガスやカリフォルニアのリゾートカジノでチップに変換されて使われたという。米スポーツ専門メディア「ESPN」が複数の情報筋の話として伝えた。

水原容疑者はボウヤー氏の抱える600人のベッターの1人で、負債額は4070万ドル(約64億2700万円)だった。ボウヤー氏自身もリゾートカジノの常連客でラスベガスでは「クジラ」と呼ばれるフロアで何百万ドルも失うことを恐れない高額ギャンブラーで「毎回25万ドル(約3900万円)から100万ドル(1億5700万円)を持ってくると噂だった。頻度は月に2~3回だった」という。

ボウヤー氏を知る関係者は「彼がしばしば少人数の友人を連れてきてベットを調整し、残高を統合していた」「2021年にリゾート・ワールドがオープンした後はボウヤー氏と妻のニコールとその仲間たちが定期的に足を運ぶようになり、最初の訪問で80万ドル(約1億2600万円)以上を投じた」などと証言している。

ニコールも〝上客〟としてリゾート側にショーのチケット、ゴルフ、無料飲食、スイートルームなど「コンプ」と呼ばれるさまざまなVIP特典を受けていた。いわば大谷の財産が水原容疑者経由でボウヤー夫妻に流れ、マネーロンダリングと豪遊に使われていたことになる。

ボウヤー氏は20年以上前にブックメーカー業を始め、2010年から2011年にかけては複数のカジノリゾートから出入り禁止になるなど42万5000ドル(約6700万円)の負債を抱え、2022年6月から2023年10月までに790万ドル(約12億4700万円)を失った。リゾート側からの融資をめぐる裁判も抱え、その後に連邦警察に家宅捜索されたという。

当局は南カリフォルニアの違法な賭博組織がラスベガスのカジノで収益洗浄していると見ており、ホテル側にも捜査を進めている。水原容疑者の踏み込んだ闇はとんでもなく深いようだ。

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