【RIZIN】榊原信行CEOが語る王者・鈴木千裕のフェザー級戦線、国別対抗戦への思い

榊原信行CEO

格闘技イベント「RIZIN」の榊原信行CEO(60)がインタビューに応じ、今後の展望を語った。4月29日の有明大会では、RIZINフェザー級王座戦で王者・鈴木千裕が金原正徳に完勝し、実力を見せつけた。鈴木が頂点に立つ同級戦線に、大一番を控える人気者2人が絡むことはあるのか。さらに同大会で盛り上がりを見せた「日韓対抗戦」の先に見据える〝国別対抗戦〟に込めた榊原CEOの思いとは…。

――有明では鈴木が金原に圧巻の1RTKO勝ちで王座を防衛した

榊原CEO(以下、榊原)千裕はこれで〝絶対王者〟になったと思うので、次のコンテンダーが誰になるか、みんなが注目すると思います。年末が次のタイトルマッチの適正だと思うので「RIZIN.47」(6月9日、東京・国立代々木競技場第一体育館)と「超(スーパー)RIZIN.3」(7月28日、さいたまスーパーアリーナ)の結果を含めて考えたいです。

――誰が挑戦するかは現時点で全くの未定だ

榊原 去年の千裕だって、本来ならば(11月の)アゼルバイジャン大会でヴガール・ケラモフにチャレンジするタイミングではなかったかもしれない。だけど(7月に)パトリシオ・ピットブルに勝ったことでチャンスをつかんだわけですよ。「積み上げていったらチャレンジできる」というルールはRIZINにはない。ランキング制を敷いていないから。朝倉未来や平本蓮が立っているかもしれないですよね。

――超RIZINで激突する2人のどちらかが挑戦する可能性もあると

榊原〝実力も発信力も持つチャレンジャー〟にこの残された期間でレベルアップしてなれるか。7月28日の試合内容にもよるんじゃないかと思います。勝った方が一足飛びにタイトルマッチ…っていうのはなかなかないかもしれないけど、それもRIZINならではで起きないこともない。もちろん1試合はさんでクレベル・コイケだ、ケラモフだ、フアン・アーチュレッタだっていう選手を倒したら文句なしだろうし。

――有明では初の国別対抗戦として日韓戦を3試合組んだ

榊原 そこは今回だけの一期一会じゃなくて、一つのきっかけになって定期的に行われたり、韓国に行った時は全試合を日韓戦にするとか。もちろん日韓戦に限らず、国別対抗戦はソフトとして採用していっていいかと思います。ファンの反応や、選手の負けられない思いとかを見たら…。特に今回は神龍誠(VSイ・ジョンヒョン)の試合がそういうのがのっかったと思うんですけどね。

――国別対抗戦は独特の雰囲気がある

榊原 今、日本人がナショナリズムを感じる機会が少なくなっているじゃないですか。だから「自分たちの国は自分たちで守らないといけない」っていうメッセージは必要なんじゃないかなって。RIZINを通して、若い人たちに「日本」という国を誇りに思ってもらえるための一助になれたらな…という感じは、昨今のニュースを見ながら思っているんです。

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