英スタジオ Kwaleeが感じたハイパーカジュアルゲームの限界―「より強固で質の高いゲーム」目指す

英スタジオ Kwaleeが感じたハイパーカジュアルゲームの限界―「より強固で質の高いゲーム」目指す

ハイパーカジュアルゲームやハイブリッドカジュアルゲームで知られるKwaleeのモバイル部門のトップであるJohn Wright氏が、カジュアルゲームの開発へ方針転換する意図を語りました。海外メディアのmobilegamer.bizが報じています。

イギリスで2011年に設立された同社は、PCとコンソール向けにハイパーカジュアルゲーム、ハイブリッドカジュアルゲームの開発およびパブリッシングを行うゲームスタジオで、手がけたタイトルの総ダウンロード数は10億超、MAUは3,000万人におよびます。

Wright氏は件の方針転換について「ハイパーカジュアルゲームは我々にとってすばらしい時代をもたらしてくれました。しかし、その名を持つ船はもう出航してしまいました」と表現。従業員の約10%にあたる40名程度の人身削減を行ったのもその一環であり、現在はカジュアルゲーム分野でさらなるパブリッシング契約や買収先を検討しているようです。

また、同社の『Landlord Simulator』、『Virus Evolution』、『Submarine Jump』などのハイブリッドカジュアルゲームの名を上げ「どれも収益性が高く、それぞれ数百万ドルの収益を出しましたが大ヒットには至っていません」と分析。

ゆくゆくはカジュアルゲームへと進出し、「何年も市場にい続けて長期的な収益を出し続ける、より強固で質の高いゲーム」の開発を目指すとしました。

ハイブリッドカジュアルゲームは、ハイパーカジュアルゲームの特徴である広告収益だけでなく、ゲーム内課金でもマネタイズを行うカジュアルゲームを指します。ハイパーカジュアルからハイブリッドカジュアルへのトレンドの移行は2024年3月に開催されたサイバーエージェントの技術カンファレンス「CyberAgent Game Conference 2024」でも指摘されているように、多くのゲーム開発者が認識しているようですが、Kwaleeはさらにその先を見据えているようです。

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