微動だにしない猫に対し、掃除に気をつかう飼い主【連載】交通事故にあった猫を拾いました#159

こんにちは。3匹の猫と1頭の犬と暮らし、二児の母でもあるtamtamです。
ある日、交通事故にあった猫(凶暴)を迎え、一緒に暮らすことになりました。
一時期は安楽死とまで言われた猫様でしたが、気合と根性で見事に復活。
しかし後遺症が残り、野良猫として生きていくことができなくなった、たまちゃん。

そんな猫様をサポートをしていきたい人間と、人の手なんか借りたくない猫様のお話です。

意思の強い系男子、たまちゃんVS掃除機

我が家のたまちゃんは何事にも動じません。
というか、事故の後遺症で耳がほとんど聞こえていないので、なんの音にも反応しないのです。

室内で生活する分には特に支障がないのですが、一つだけ困ったことがあります。
それは掃除機に対してかなり塩対応なところ。

多頭飼育の我が家に置いて掃除機を怠ることは絶対あってはならないこと。
ですが猫たちは掃除機の音が苦手。
ストレスになると理解はしているのですが、人間にとっても猫にとっても快適な生活なためには掃除はかかせません。

そして、大体の猫たちは私が掃除機をかけ始めると途端に逃げていきます。
皆さんのご家庭でもそんな子が多いのではないでしょうか?

『俺は、絶対にここから動かないと決めている!』

蜘蛛の子を散らすようにとは、まさにこのこと。

おかーさんが掃除機を手にした気配を察して、散り散りに逃げていく猫たち。
そんな中で唯一、ガーっと周囲に掃除機をかけても、絶対に動かない猫がたまちゃんなのです。

何か強い意志さえも感じるその強い眼。まさに賢者。
彼にはきっと守りたい何かがあるのでしょう…(どういう意味)

たとえ音は聞こえづらくとも、迫りくる掃除機の気配は分かるだろうに、意地でも動こうとしないその強い意志。
もう仕方がないので、ここはおかーさんが折れますよ。
掃除機の進路をたまちゃんの周りだけ避けることにします。

しかし、掃除が終わると動き出す賢者

え、なんでなんっ…!!!!
なんでそのタイミング!!

やっぱり何かを守っていたの…!?

俺は俺の使命を全うする系男子

この場所は俺が守る!!

動物病院で動物看護士として勤務後、現在は個人で犬猫を預かり里親を探す「一時預かりボランティア」を続けている。犬猫の保護や介護について、大変な現実だけでなく、楽しさ・幸せをSNSで発信し大きな話題に。
2022年「たまさんちのホゴイヌ」(世界文化社)、2023年「たまさんちのホゴネコ」(世界文化社)を出版。著者印税を動物福祉活動に充てている。

instagram:@tamtam__111

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