熊本城宇土櫓のしゃちほこ間近に 5月3~5日に一般公開

宇土櫓から取り外された雌雄のしゃちほこ=昨年12月、熊本市中央区(上杉勇太)

 熊本市は、熊本地震で被災し解体復旧工事が進む熊本城宇土櫓[やぐら](国重要文化財)の屋根から取り外したしゃちほこ2体を、3~5日の宇土櫓素屋根内部の一般公開に合わせて展示する。

 熊本市によると、しゃちほこは青銅製で、高さ96センチ、幅35センチ、長さ65センチ。屋根の南側にあった雄(重さ約68キロ)は口を開け、北側の雌(重さ約57キロ)が口を閉じており、「阿吽[あうん]の形式」になっている。明治期の古写真には写っておらず、1927年の解体修理時に取り付けられたという。

 しゃちほこは昨年12月に取り外し、宇土櫓を覆う素屋根の内部で保管されている。熊本市は「しゃちほこを間近に見ることができる貴重な機会。同期間は、国重文で復旧完了した監物櫓内部も公開するので、見どころ満載の熊本城で歴史に触れてほしい」としている。

 しゃちほこの今後の展示は未定。宇土櫓素屋根内部の一般公開は熊本城の入園料が必要。監物櫓は無料。(前田晃志)

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