ドイツ・ミュンヘンで生まれ育ち、現在は愛知県名古屋市でインバウンド観光コンサル会社を経営するレナさん。子どもの頃から大好きだった日本でITコンサル会社に就職し、そこで運命の人・タカさんと出会います。ふたりで退職後に始めたYouTubeチャンネル「LTブログ」は、登録者数10万人を超える人気コンテンツに。インタビュー2回目は、YouTuberになったきっかけや結婚までの経緯を伺いました。
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仕事を3年続けたあと、会社を辞めて世界一周の旅へ
いまや国内外に大勢のファンを持つ人気YouTuberとなったレナさんとタカさん夫婦。レナさんは幼少期のアニメの影響で、大好きだった日本でコンサル会社に就職。そこで同期のタカさんと出会い、つきあい始めました。そもそもYouTube配信には縁がないライフスタイルだったそうですが、流れが変わったのはレナさんの退職でした。
「日系ITコンサルの仕事に就き、その後3年ほど日本の会社で働いていたのですが、どうしても“合わない”と感じることがありました」
それは、新入社員は自分で責任を持たない、持てないことだったといいます。上司から言われたことをこなすだけの毎日。責任を負う必要はないため、自分で考える必要もなく、自分からアイデアを出そうとすると「もっと成長してから」と言われることも。どこか閉鎖的な風潮が合わず、レナさんはしだいに疲弊していったそうです。
「何かしたければまず上司に相談。その上司がさらに上の上司に相談。その上司がまたその上の上司に相談……って、1週間くらい経ってようやく動けるようになる感じでした。ドイツでは、会社の人間関係がいい意味でフラットです。新人など関係なく気軽に提案ができるし、答えもすぐに返ってくる。もちろん、日本の会社すべてがそうではないのですが、当時の私はそうしたシステムになじめませんでした」
将来のこと、自分が本当にやりたいことなどいろいろと考えた末に、レナさんは退職。夢だった世界一周旅行を実現することを決めます。交際中だったタカさんも会社を辞め、一緒に1年かけて世界各地をぐるりとめぐる旅へ出かることになりました。
世界一周の旅でYouTubeを開始
この旅が、YouTuberになるきっかけだったとレナさんは語ります。
「私は以前から、英語でブログを書いていました。この旅のこともブログで報告しようと思っていたのですが、タカから動画を撮ろうと提案されたんです。初めのうちはすべて英語で撮影していたのですが、タカが途中から日本語に替えたんです」
YouTubeへの動画公開を始めた当初は、有名なチャンネルにするつもりはまったくなかったそうです。
「家族や友人たちが私たちが何をしているか把握できればいい、心配しないで済めばそれでいい、くらいの気持ちで始めたんです。いつしか応援してくださる方が増え、たくさんの方に観ていただけるようになりました」
ふたりの世界一周の旅路は、順風満帆とはいかず、タカさんと別れる寸前までいったこともあったとか。
「ナミビアで、レンタカーを借りて国内を一周することになっていました。でも、資金の関係もあり借りられたのは日本車のセダンだったんです。その車自体は、とてもいい車で好きです。でも、ナミビアは道が整備されているところが少なく、4WDのガツンと走れる車じゃないと厳しくて。
あいにく天候にも恵まれず、あまり雨が降らないはずの国で土砂降りを経験。タイヤがパンクするなど悪いことが続いて、ふたりともいっぱいいっぱいになってしまったんです。でも、どこかに行くこともできず、車の中でずっとふたりきり。そりゃ、大げんかにもなりますよね（笑）」
レナさんが猛プッシュ？ タカさんがプロポーズして結婚へ
1年の世界一周で35の国と地域を訪問。その間に、楽しいこともつらいことも一緒に乗り越えたレナさんは「プロポーズしてくれないと、私はドイツに帰っちゃうよ？」と、タカさんに猛プッシュ。タカさんからのプロポーズを受け、日本で結婚することになりました。
「365日、24時間、ずっと同じ人と一緒にて、苦難をともに乗り越えられたことで『結婚してもいいな』ということに気づきました。あのナミビアでの経験より大変なことは、今後の人生の中で起こることはないと思うので、これからもずっと仲良くいられると思います」
夫婦になった現在、レナさんはインバウンド観光コンサル会社を経営しています。コンサル会社に勤務するタカさんとともに、YouTuberとしても活動。YouTubeチャンネル「LTブログ」は、ふたりが生み出す絶妙なハーモニーで、登録者数10万人を超える人気コンテンツになっています。
