物価高超える賃上げを 労働者の祭典「メーデー」 長崎と佐世保で集会

「団結頑張ろう」と拳を突き上げる長崎地区メーデーの参加者=長崎市、県庁舎跡地

 労働者の祭典「メーデー」の1日、県内各地で集会が開かれた。連合長崎地域協議会など4団体でつくる実行委(塩田淑文委員長)主催の長崎地区メーデーは長崎市江戸町の県庁舎跡地であり、3050人(主催者発表)が参加。「物価高を超える賃上げ」や「貧困や格差のない平和な未来の実現」を目指すメーデー宣言を採択した。
 集会には国民民主、立憲民主、社民各党の議員や大石賢吾知事、鈴木史朗市長らが来賓として出席。塩田委員長はあいさつで、大手を中心に満額回答を勝ち取った組合もある今春闘の現状を説明した上で「物価高を超える賃上げを実現し、マイナスを続ける実質賃金をプラスに転じさせなければ真の勝利とはいえない」と訴えた。

アーケードをデモ行進する佐世保地区メーデーの参加者=佐世保市

 連合長崎の髙藤義弘会長は「物価、賃金、経済が安定的に上昇するためには適正な価格転嫁が不可欠だが、資金力不足から対応できない中小企業もある。人材確保の観点からも公的支援が必要だ」と述べた。
 連合長崎佐世保地域協議会など3団体でつくる実行委(肥後孝行委員長)主催の佐世保地区メーデーは、佐世保市の島瀬公園であり、約440人(主催者発表)が出席。物価高を超える賃上げ実現や、核兵器廃絶と世界の恒久平和などを訴えるメーデー宣言を採択した。参加者はその後、市中心部のアーケードをデモ行進した。

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