フジテレビ「バーチャルめざましくんの開発」映像情報メディア学会・技術振興賞コンテンツ技術賞を受賞 / Screens

フジテレビの「バーチャルめざましくんの開発」が、一般社団法人映像情報メディア学会の理事会で、2023年度(第51回)技術振興賞・コンテンツ技術賞を受賞した。

「めざましくん」はフジテレビ朝の情報番組『めざましテレビ』のマスコットキャラクター。『めざましテレビ』が放送30周年を迎えるにあたって、リアルタイムに動くことができる「バーチャルめざましくん」が開発された。2023年4月3日にスタジオに登場して以降、日々出演し続けている。この「バーチャルめざましくん」はフジテレビ独自のバーチャル技術で実現したもの。3DCG(3次元コンピューターグラフィックス)として作成したキャラクターを、タブレット端末を使って動かすことができる。体の動きは、ボタンやレバーにパターンを仕込んだゲームコントローラーで指示。タブレットのカメラを利用した表情認識技術により、操作者が目をつぶったり口をすぼめたりと表情を変化させるのに応じてキャラクターの表情も変化する。タブレット画面に表示されたキャラクターとスタジオカメラの映像とのリアルタイム合成により、あたかもスタジオの中にいるかのような表現が可能としている。

「バーチャルめざましくん」は、キャスターの隣で笑顔を振りまくなど、表情豊かに動き回り、番組に彩りを添えている。番組演出への貢献に加え、タブレット端末やゲームコントローラーというコンパクトな機器を用いたシステムを構成、専門的な技術を必要とせずに番組スタッフ自身で扱うことができる操作性、そして毎日の生放送でトラブルなく運用できている安定性が高く評価され、今回の受賞となった。

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