障害者の「サテライトオフィス」県内初オープン 法定雇用率、達成企業はほぼ半分 福島

5月1日、福島県郡山市に、障害者が働きやすい環境を手助けするオフィスがオープンしました。

JR郡山駅から徒歩3分と、利便性に優れた場所にオープンした障害者向けのサテライトオフィス。障害者を雇用したい企業がサテライトオフィスと契約し、障害者は、このオフィスで自分にあった企業を見つけ、リモートで仕事を行うという仕組みです。

オフィスを経営するマインド・佐藤卓也社長「障害をお持ちの方が働きやすい就労環境を整えたサテライトオフィスで、企業の仕事をリモートで行うサービスです」

最大30人まで働くことができるオフィスには、様々な部屋があり、利用者や企業はそれぞれ合った部屋を選ぶことができます。精神的な障害を抱えているこちらの女性は、「周りの目を気にせずに働ける環境」を探していたため、1人で集中できる部屋を選びました。

女性を雇用しているのは、東京のコンサルティング系の企業です。

FBマネジメントグループ・山田一歩CEO「できれば障害者の方々にスキルアップをしてもらうような働き方を当社も望んでいた。すごくいい環境だと感じた」

障害を持つ人の数が年々増加する中、佐藤社長は、サテライトオフィスが働く場所の選択肢の一つになることを願っています。

佐藤社長「幅広い方々が過ごしやすい、豊かな社会につながっていければと考えている」

障害者雇用「法定雇用率」達成企業はほぼ半分

今回のオフィスは、障害者が活躍できる場を確保するとともに、企業の法定雇用率の達成を手助けする役割があります。

法律で定められた法定雇用率は、40人以上の従業員を抱える事業主が雇用する義務がある障害者の数を表したもので、この数字が今年4月に2.5%に引き上げられました。

例えば、40人の会社では1人以上の障害者を雇用することになりますが、厚生労働省のまとめでは、法定雇用率を達成している企業はほぼ半分の50.1%にとどまっています。

一方、障害者数の推移を見ると、2006年に比べて18年はおよそ280万人増えていて、障害者雇用の必要性が年々高まっているのが分かります。

今回オープンしたサテライトオフィスでは、障害者の活躍の場を広げていきたいとしています。

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