群馬県立自然史博物館 展示のクジラ化石が新種と判明 群馬・富岡市

群馬県富岡市の「県立自然史博物館」で常設展示されているクジラの化石がインカクジラ属の新種であることがわかりました。

インカクジラ属の新種と判明したのは「インカクジラ フォーダイセイ」です。世界で最も大きい動物とされる「シロナガスクジラ」などが属するナガスクジラ科の仲間で、700万年前から800万年前に生息していたとされています。

この化石は体長約10メートルの若い個体で、1987年にペルーで発掘されたものを4年後に県が取得しました。

その後、「県立自然史博物館」の開館に合わせ現在の展示が始まり、博物館では、2004年からクジラ類化石研究の第一人者であるユワン・フォーダイス博士とともに共同研究を進めました。

その結果、すでに発見された同属のクジラより鼻の骨が前に出ていることなどから新種であると結論付けられました。

また、骨格や上顎にある「クジラヒゲ」の特徴から、小魚やプランクトンを食べる機敏な遊泳能力があることなども明らかになったということです。

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