雇用拡大に期待がかかる洋上風力発電事業は新たな局面に入っています。秋田県男鹿市に人材の育成を行う訓練センターも完成し、先進地としての動きが活発化しています。
４月２４日企業や金融機関、行政などでつくる団体「秋田風作戦」の総会が開かれました。課題となっている県内企業の参入や、人材育成の現状が報告されました。海運大手の日本郵船は男鹿市に開設した洋上風力発電の総合訓練センターを紹介しました。
「風と海の学校あきた」は、男鹿海洋高校の敷地にできた洋上風車の技師や船員のための訓練施設です。風車で作業する際の安全性を高める知識や海の上での生存技術が習得できます。救命いかだや救命衣を使い、プールの中で水の抵抗や波を感じることで知識だけでなく実際に使える技術を身に付けます。大きな窓が特徴の操船シミュレータ施設は、１８０度囲われたリアルな映像でより実践的な訓練を行うことができます。開放感のある大きな窓からはプロが訓練する様子を見ることができ、生徒や施設利用者に洋上風力発電産業への関心を持って欲しいという想いが込められています。年間１０００人の訓練修了生を輩出することを目指します。
秋田県は洋上風力発電の経済波及効果の試算を約３８２１億円とし３万８千人の雇用創出効果を見込んでいます。
