旅客機が着陸に2度失敗、乗客から悲鳴、何人かは嘔吐も―中国メディア

香港のキャセイパシフィック航空の旅客機が着陸に2度失敗する出来事があった。

香港のキャセイパシフィック航空の旅客機が荒天のため着陸に2度失敗する出来事があった。中国メディアの極目新聞が1日付で伝えた。

記事によると、4月30日に上海虹橋国際空港から香港国際空港に向かったCX341便は荒天のため遅延し、同日午後7時過ぎにようやく離陸した。ところが、フライトの途中で大きな揺れに見舞われたという。

乗客の女性・王(ワン)さんは「揺れと無重力状態が続き、早く着陸してほしいと思っていた。香港の上空にやってきたが、最初の着陸に失敗した。飛行機は高度300メートルから一気に2500メートルくらいまで上昇した。もしシートベルトを締めていなかったらどこに投げ出されていたか分からない。機内ではみんな悲鳴を上げていた」と当時の様子を語った。

王さんによると、同機は香港上空でしばらく旋回を続け、時間はすでに翌1日午前0時になっていた。その後、2度目の着陸を試みたものの再び失敗。客室乗務員は冷静な様子だったというが、乗客らは恐怖におののき、激しい揺れで嘔吐した人も複数いたという。

機長からは「悪天候のため着陸できなかった」との説明があり、同機は一旦、深センの空港に着陸して給油した。乗客には水や食事が配られたが、緊張状態が続いたためか食欲がなさそうな人も少なくなかったという。

同午前2時ごろ、同機は深センの空港を離陸。3度目の挑戦でようやく香港国際空港に着陸した。王さんは「(先に着いた)夫は香港の空港で5時間も私を待っていた。その日のうちに帰りの便をキャンセルして、高速鉄道で帰ることに決めた」と語った。

別の乗客は「窓の外は真っ暗で稲光も走っており、乗客のパニックが加速した。少なくとも3~4回はお尻が座席から浮き上がり、バッグの中身は全部飛び出した。揺れという次元ではなかった。着陸に2回失敗したが、特に1回目では急上昇したので多くの人が悲鳴を上げた。子どもは泣き叫び、機内には嘔吐のにおいが充満した。こんな体験は二度としたくない」と話したという。(翻訳・編集/北田)

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