ベネディクト・カンバーバッチが狂気じみた妄想を抱く Netflixシリーズ『エリック』本予告

5月30日よりNetflixで配信されるベネディクト・カンバーバッチ主演のNetflixシリーズ『エリック』の本予告が公開された。

本作は、『ドクター・ストレンジ』『パワー・オブ・ザ・ドッグ』などのカンバーバッチが主演・製作総指揮を務めたサスペンススリラー。『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』や『SHAME -シェイム-』の脚本を手がけたアビ・モーガンがクリエイター・脚本を担い、『このサイテーな世界の終わり』のルーシー・フォーブスが監督を務めた。

NYで最も有名な人形使いであり、大人気の子供向けTV番組のクリエイターでもあるヴィンセント(ベネディクト・カンバーバッチ)。高い知性とカリスマ性のある仕事人間の彼だが、生活においては妻や幼い息子を蔑ろにしてしまっている。ある日、息子が通学途中に突然失踪。息子を失った喪失感、そして後悔と罪悪感に苛まれたヴィンセントは、次第に自らを見失って不安定になっていく。そして遂には、息子が描いた青いモンスターの“エリック”に執着し、「エリックをTVに出演させることができれば、息子は帰ってくる」と信じて疑わなくなる。次第にエスカレートしていくヴィンセントの破壊的な行動は、家族や同僚、事件を捜査する刑事にまで及び、彼の味方は、妄想の存在“エリック”だけになっていく。

Netflixシリーズ『エリック』本予告
公開された本予告には、息子の失踪という痛ましい事実と向き合うことができず、息子の絵“エリック”に固執し、次第に狂気じみた妄想を抱くヴィンセントの姿が収められている。手がかりを探して記憶を辿るヴィンセントは、息子が“エリック”という青いモンスターの絵を描いていたことを思い出し、「テレビに出演させればエドガーが見るだろう」と思い立つ。そしてそのために無我夢中で人形を自作、次第に我を失うほどに変わり果てていき、妻にも「どうかしてる」と呆れられてしまう。

さらに行動はエスカレートし、家族や同僚、そして事件を捜査する刑事までも遠ざけてしまい、次第に孤立していくヴィンセント。映像のラストでは、「エリックが助けてくれる」と信じて疑わない彼の前についにエリックが現れ、呼び掛ける声も聞こえてくる。果たして“エリック”は、失意の父親の悲しき“妄想”となるのか、あるいは、絶望の淵にいる父親の“救い”となるのか。
(文=リアルサウンド編集部)

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