夜になるといつも同じ木に集まる…もふもふした「謎の白い鳥」の群れ 意外な正体は?

「夜になると、白い鳥がたくさん集まってきていつも同じ木で休んでいる」一枚の写真とともに視聴者から情報が寄せられました。
そもそも何という鳥なのか。そして、鳥たちがこの場所を寝床にしている意外な理由とは?

こちら、視聴者から届いた一枚の写真。葉がついていない木に、真っ白で、丸みを帯びたシルエットの鳥がとまっています。その数20羽以上。

写真が撮影されたのは米子市を走る国道431号、通称・けやき通りです。

「謎の白い鳥」情報提供者 ゆめさん
「あの木に枝に5匹ぐらいずついっぱいとまっていました。昼間にはいないけど、夜にはいました」

ゆめさんがこの場所で白い鳥を、初めて目にしたのは今年2月のこと。

それ以来、車などで通りかかると、およそ90%の確率で遭遇し、毎回20羽ほどの鳥がこの木にとまっているのだといいます。

「謎の白い鳥」情報提供者ゆめさん
「もふもふだったから、最初フクロウだと思いました。昼頃はどこにいっているのか知りたいです」

ということで、情報をもとに夜訪れてみると…

小崎純佳アナウンサー
「現在、午後9時です。こちらご覧ください。こちらの木にだけ白い鳥が集まっています」

いました!
日中撮影した同じ場所、同じ木に、夜になると白い鳥がとまっています。

この日はしとしと雨が降っているにも関わらず、20羽余りがじーっと木の上にとまっていました。

また、別の日にも訪れると、その姿をしっかりと捉えることができました。

果たして、この鳥の正体とは?

米子水鳥公園 桐原佳介 統括指導員
「コサギというサギの仲間で、皆さんが一般にシラサギと呼んでいる鳥のひとつです」

正体はコサギ。
でも、サギってこんなにずんぐりしてましたっけ?

実は寝るときは長い首をたたんでいるため、丸いシルエットに見えたと考えられるそうです。

また、情報提供者のゆめさんの疑問。コサギたちは昼間どこにいるのでしょうか。

米子水鳥公園 桐原佳介 統括指導員
「昼間は田んぼや川べりとか湿地帯に散らばりまして、小動物を食べて暮らしています。夕方になると特定の場所に集まって、群れでねぐらをとる性質があります。なので、けやき並木もコサギに気に入られて、ねぐらとして利用されるようになったと思います」

では、なぜわざわざ交通量が多いこの国道沿いをねぐらにしているのでしょうか?

米子水鳥公園 桐原佳介 統括指導員
「24時間営業の商業施設に面した所、主要な道路に面した所で交通量も多く、常に人のにぎわいがあるということで、天敵に襲われにくい場所と注目されたのかと思います。人が多く往来しているにも関わらず、木の周りには車の往来があるため、人自体も近づけない環境なんですね、そこに目を付けたんじゃないでしょうか」

市街地であれば野生動物に狙われる危険性が少ないうえ、中央分離帯にある木であれば人間も近づく心配もないため、コサギたちにとって安全で好都合だったのではと推測します。

ところで、コサギたちは一般的にいまが繁殖期。

今後、どこかへ移動して繁殖を始めるのか、それともここに巣を作って繁殖を始めるのかなど、今後の動向にも注目です。

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