ソニーの海外向けアニメ配信サービス「Crunchyroll」有料プランを値上げ インフレ進行やコスト増への対応も念頭か

ソニーグループが運営する英語圏向けのアニメストリーミングサービス「Crunchyroll」は1日、有料サブスクリプションの会費値上げを発表。上位プランを中心にアメリカ、アルゼンチン、コロンビア、フランス、ポルトガルなどの地域を対象にして行われる。

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発表された内容としては「Mega Fan」プランが10ドル→12ドルに、「Ultimate Fan」プランが15ドル→16ドルにそれぞれ増額したほか、無料体験期間も14日から7日に短縮することとなった。特に北米圏では今回の値上げが“ソニーグループによる買収後初めて”であったことから、現地アニメファンの間は驚きの声が寄せられていた。

アニメストリーミングサービス「Crunchyroll(クランチロール)」は2020年に同じアニメ動画サービス「Funimation(ファニメーション)」の運営会社が買収、ソニーグループの子会社による運営に切り替わっていた。買収が完了した2021年には会員数が500万人となっていたが「テレビアニメ「⻤滅の刃」⼑鍛冶の⾥編』の独占配信」などが奏功し、わずか2年のうちに1,200万人を突破する急伸を見せていた。

急成長を遂げたこの間、日本のアニメ制作におけるコスト増といった制作側の事情の変化や、アメリカ国内の急速なインフレーションの進行などにより「今後も同額で提供することが難しくなったのでは」と現地のファンは今回の値上げについて分析していた。(※Crunchyrollは日本国内での利用は不可能)

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