中国雲南産のワサビ、日本・韓国への輸出好調 RCEPが追い風

中国雲南産のワサビ、日本・韓国への輸出好調 RCEPが追い風

4月23日、輸出用ワサビの検査をする税関職員。(昆明=新華社配信/李宜蓉)

 【新華社昆明5月3日】中国雲南省ではここ数年、ワサビとその加工品が高原地帯の特色ある輸出農産物となっており、主に日本、韓国に輸出されている。同省昆明税関によると、今年第1四半期(1〜3月)の同省産ワサビおよびワサビ製品の輸出額は前年同期比10.7%増の1千万元(1元=約21円)余りとなった。

 同税関管轄下の騰衝(とうしょう)税関は4月23日、ワサビ生産・加工を手掛ける保山市山葵実業開発が日本に輸出する急速冷凍の葉わさび漬けに対し、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定に基づく原産地証明書を発給した。証明書により、同貨物は日本で輸入関税約1万3千元の優遇が受けられる見込み。

 騰衝税関駐隆陽弁事処(隆陽駐在事務所)の李柱(り・ちゅう)副主任は「当初、急速冷凍の葉ワサビの日本における輸入関税率は6%で、数回の引き下げにより4.9%となった。今後もさらに下がる見込みで、企業により多くの恩恵がもたらされる」と述べた。

 昆明税関の統計によると、今年第1四半期、同税関が雲南省の輸出企業に発給したRCEP原産地証明書は1131件で、前年同期の約2.7倍となり、原産地証明書を受けた貨物の金額は11%増の1億8400万元になった。企業はRCEP加盟国の関税約459万元の減免を受けたと推定される。(記者/荘北寧)

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