「28歳の“ヤング高木三四郎”として上野勇希に挑みます」…高木大社長が「KING OF DDT」に向け仰天発言

DDTプロレスが5月2日、東京・大田区産業プラザPiO大展示ホールで『KING OF DDT~20th Anniversary~超前夜祭!』を開催。同大会に向けて公開記者会見を行い、各選手が意気込みを語った。

同トーナメントには、レジェンド枠のポイズン澤田JULIE(2004年優勝)、高木三四郎(2009年準優勝)、男色ディーノ(2012年準優勝)、HARASHIMA(2010年、2013年優勝。2011年、2017年準優勝)、石川修司(2016年優勝)のほか、遠藤哲哉(2017年、2020年優勝。2016年、2018年準優勝)、佐々木大輔(2018年優勝)、樋口和貞(2022年優勝。2023年準優勝)、クリス・ブルックス(2023年優勝)、上野勇希、MAO、飯野雄貴、納谷幸男、KANON、To-y、正田壮史の計16選手が参加。5月5日の後楽園ホールで1回戦、同11日の横浜ラジアントホールで2回戦、同26日の後楽園で準決勝&決勝を行う。準決勝の組み合わせは2回戦終了後に抽選で決められる。

会見には樋口(体調不良のため)、正田(学校行事のため)を除く14選手が登壇。なかでも、ひと際、注目を集める発言を残したのが54歳の高木だった。1回戦でKO-D無差別級王者の上野勇希と対戦する高木は「最近ウナギ・三四郎とか、高木三四ロボとか、経営者としての高木三四郎とか、面白いオジサンみたいな雰囲気で思われてるところもあると思いますけど、今のKO-D無差別級王者・上野勇希と試合できることが光栄なことであります。気を引き締めて上野と戦わなきゃいけないと思ってます。いくつだっけ? 28歳? 自分が28歳のとき、DDTを旗揚げして1年目。死に物狂いで、この団体を潰さないでおこうと。ホントにいつ潰れてもおかしくない団体だったので、ガムシャラになって、団体を守り抜いたんです。なので上野勇希が28歳なら、28歳の高木三四郎、“ヤング高木三四郎”として対戦したいと思います。テーマはアンチエイジング。上野に負けずに、私も28歳の高木三四郎として挑みます」と仰天コメント。

上野は「KING OF DDTというのがついてるトーナメントがあって、その優勝者がDDTの最強。一番歴史の長いトーナメントです。その結果いかんを抜きにして、僕がKO-D無差別級王者として、KING OF DDTであることに変わりはないですから。KO-D無差別級チャンピオン上野勇希として、大社長、高木三四郎とシングルマッチをするのはDDTの未来を見せる戦いになると思う。僕たちは全員高木さんの魂をもってます。大人になれない僕たちがリング上で全力を尽くしておもろいことをやりますから。なかなかこんな機会ないですから。高木さんが休業しようが何しようが、バカやらないとなって。もっと大人じゃないDDTでいかなとなって、高木三四郎に思わせるために、上野勇希にしかできないKING OF DDTを作り上げていきたいと思ってます」と語った。

高木が28歳になるためには、26歳若返らないといけないが、高木は「今日から5日まで、まずはエステ通いですね。結構体を絞ってまして、今90キロ代なんです。上野と戦うのであれば、さらにもっと絞らなきゃいけない。なおかつ、60分フルタイムで戦えるスタミナをつけなきゃいけないと思って。サウナ通いもしようかなと思います」と大マジメに話した。

昨年3月21日の後楽園大会で、竹下幸之介(KONOSUKE TAKESHITA)との一騎打ちに臨んだ後、竹下から「僕はAEWでシングルのチャンピオンになります。引退する前にもう1度だけ、KO-D無差別級王者になる高木三四郎を僕たちに見せてください。お互いにその約束を果たせたとき、このリングでもう1度戦いましょう」と約束を交わしたが、高木は「優勝したらKO-D無差別のベルトに挑戦したい。竹下とお互いにベルトを巻いてやろうと言ったのもあるし。今竹下がIWGP世界ヘビー級に挑戦表明した。すげぇ夢があるなと思って。僕としては実現できればいいんじゃないかなって。あきらめなければ夢は叶う」と優勝を果たした後のビジョンを明かした。

上野は「6日にALL TOGETHERがあって。日本プロレス連盟というのが動き出して。もっとDDTの面白さを伝えるためには、僕がKO-D無差別のチャンピオンであって、トーナメントも優勝すれば、DDTといえば、上野勇希が今やってるよねって。そう伝えることをもっと大きな声で、大きな力でできると思うので。実際は先のことより、28歳の高木三四郎に勝つにはどうすべきかを考えてます」とまずは1回戦突破を見据えた。

また、前年度覇者のクリスは同じシャーデンフロイデ・インターナショナルのメンバー正田と1回戦で対戦するが、「去年優勝した。今年も優勝します。最初はマサダね。同じユニットで、お父さんと息子みたい。ユニットのメンバーというのは気にしない。息子とパパじゃなくて、リング上はクリスとDDTのグリーンボーイ。まだ何もできないマサダです」とキッパリ。

この一戦が5・5後楽園のメインイベントとなるが、「マサダは後楽園でのシングルのメインは初めて。マサダは緊張、私は感じない。私は第1試合でも第2試合でも、メインでも大丈夫」と余裕。昨年トーナメントを制し、7・23両国国技館で一気にKO-D無差別級王座を戴冠したが、今年もそれを狙う気が満々。「(昨年11・12両国で)無差別級負けてから、モチベーションがわからない。ないわけではないけど。次のチャンスをつかむため、優勝してまた挑戦したい。(7・21)両国でウエノとメインインベントやりたい。できるかできないかわからないけど、それは私の今の夢」と「KING OF DDT」を連覇した上でのKO-D無差別級王座返り咲きを期した。

欠席した正田は「去年は1回戦で敗退。今年も同じ結果になるわけにはいきません。何より1回戦の相手が同じユニットのクリスです。シャーデンフロイデ・インターナショナルの先輩からは試合を通じて、多くのことを学んできました。このカードが決まったとき、クリスのレベルに追いつくこと、そして追い越すことこそが自分への課題になると感じました。なので思いっきりぶつかっていきます。正田壮史が這い上がるところを見てください」とのメッセージを残した。

<その他の組み合わせ及びコメント>

▼シングルマッチ
ポイズン澤田JULIE
vs
MAO

澤田「非常に懐かしいこの大会。もう懐かしいとか言ってられないな。第1戦の相手、非常にクレバー、トリッキーでもある。油断ならない。しかし、私には呪文がある。必ず呪文を使って、1回戦突破してみせる」

MAO「20周年という節目。そして20年前に優勝したのが、隣にいるポイズン澤田JULIE、PSJ。俺がM・A・Oです。2024年、この節目。このタイミングで今のM・A・Oがこのトーナメントに参加する。勝つしかないな、これ。PSJからM・A・Oが勝つ」

呪文対策について、MAOが「俺ね、呪文使えるんだよ。俺、“あ”って言ってパンチするでしょ? あれ、実は呪文だったんです。その点で何一つ負けてない」と言えば、澤田は「いいんじゃないの。呪文対呪文でやろう。いろんな呪文使って。最初から最後まで呪文でやろう」と反応。MAOは「その戦い、乗った!」と応じた。

▼シングルマッチ
KANON
vs
To-y

To-y「僕は夢であるKO-D無差別級のベルトを獲るために優勝します。そのために、KANON、オマエを倒す。オマエを倒して、そこに映ってるタペストリーの選手たち。オマエらも全部倒してやるからな。KANON、KING OF DDT、カモーン!」と熱く語る。

KANON「DGC優勝したってことで期待しております。シングルは2年ぶりということで、すごく熱い試合ができるんじゃないかと楽しみにしてます」と珍しくマジメにコメントし、握手を求めるも、To-yは「熱い試合はしますけど、怪しいので、それは無理です」と拒否。

KANONは「個人としてはすごく熱い気持ちがあって。(泣き出して)岡谷(英樹)選手に、“トーナメント優勝しろよ”って言われたんで。アイツの分まで頑張って優勝したいと思ってます」と情緒不安定の様子。

フォトセッションになると、やおらKANONがコブラツイストをかけ「調子に乗ってんじゃねぇぞ。しょっぱい体しやがって。必ずオマエを倒して、頂点に立つから」と吐き捨てた。To-yは「あれがKANONの熱さですか? 絶対ぶっ倒してやる」と絶叫。

▼シングルマッチ
佐々木大輔
vs
飯野雄貴

佐々木「まずは1回戦、飯野! どうせテメエにはスピアしかねぇんだ。確かにオマエのスピア食らったら、俺の体はバラバラになってる。だけど、テメエのスピアはとうの昔に見切ってんだ。オマエのスピアは当たらない。つまり、俺の勝ちだ。飯野、世界を見ろ。ジョン・モクスリー38歳、コーディ・ローデス38歳、ローマン・レインズ38歳、佐々木大輔38歳。今世界を回してるのは俺たち38歳だ。つまり、佐々木大輔がちょっくら優勝してきます」

飯野「俺は佐々木大輔には、確かに試合で勝ったことはない。でも、骨まで砕いてみせるスピアで勝ってるので。俺はバーニングに入って、スピアを磨いて磨いて磨きまくったら、どこから来るかわからないスピアをテメエにぶちかまして勝ってやるよ。それと世界を回してるのは29歳なんだよ。大谷翔平、羽生結弦、そして飯野雄貴!」

佐々木から「スピア以外に何があるんだ?」と突っ込まれると、飯野は「右からスピア、左からスピア、正面からスピア、斜め下からからスピア、斜め上からからスピア…」と猛反発していた。

▼シングルマッチ
樋口和貞
vs
納谷幸男

樋口「KING OF DDTトーナメント。やることは変わりません。一つひとつに集中し、気合を入れて臨む。そうすれば見えてくるものがあると思います。1回戦、相手は納谷幸男、一番集中」(メッセージ代読)

納谷「今年(1・3後楽園で)D王獲って、タイトルマッチで負けてしまって。また一から上を目指してる状態で、このKING OF DDT優勝すれば、またベルトに挑戦する権利を得られると思うので。絶対に勝ってまたKO-D無差別のベルトに挑戦できる位置まで行きたいと思います。DDTのヘビー級でどっちが今上の位置にいるのか、白黒つける機会が来たんじゃないかと思ってます。(攻略のカギは?)真っ向勝負でやりたいと思ってます。お互いどっちが最後まで立っているか。それを見に来てもらいたいと思ってます。(印象は?)DDTのヘビー級の中心にいるのは、今も樋口和貞だと思ってるので、それを俺がひっくり返そうと思います。(2022年のD王公式戦で勝ったのは自信になっている?)もちろん。そこから僕の快進撃が出てきたと思うので、あの一番はすごく自信になりました」

▼シングルマッチ
HARASHIMA
vs
石川修司

HARASHIMA「最強を決めるトーナメント、出るからには毎回言ってますけど、優勝を目指します。対戦相手の石川選手。過去何度もシングルでやって、大きくてすごくて強いというのはよくわかってます。昔戦ってからだいぶ時間は経ってますけど、明日から全盛期とよく聞くので、もっと強くなってると思います。でも、僕もどんどん強くなっているので、昔のように戦うのではなく、お互い進化して最高の試合して、僕がガッチリ勝ちたいと思います」

石川「HARASHIMAさんは自分より年は上なんですけど、僕らくらいの年になってくると、現状維持自体がすごく鍛えてないとできないことなので。この間の上野戦を(3・17)後楽園で見てましたけど、現状維持というより進化しているHARASHIMA選手を見て、1回戦からすごいいい相手に当ててもらったなと思ってます。気合入ってます。フリーなので、ここで勝たないと意味がないと思ってるので。フリーになって初めての公式戦、トーナメント。勝って、今のDDTの若い世代、チャンピオンは若いので、その人たちと戦って、また石川修司が若い血を吸って生き永らえようと思ってます」

―KING OF DDTへの思い入れ?

HARASHIMA「ガッチリとシングルマッチができるのはすごい大好きで。僕が優勝したのはだいぶ昔になっちゃうんですけど、相手とガッチリ戦えているのが思い入れ」

石川「僕はKING OF DDTに昔は出れるレスラーじゃなかった。ユニオン行って、フリーになって、フリーとして優勝できた大会だったので、少し感慨深いものがあるので。このなかで外敵枠は僕と澤田さん。どっちが来ても面白いと思うんですけど、決勝は澤田vs石川で、やってみたいと思ってます」

▼シングルマッチ
遠藤哲哉
vs
男色ディーノ

遠藤「ここ数年、このトーナメントでなかなか結果を残せてなかったんですけど、去年の年越しプロレス優勝、D王準優勝と、だんだん調子が戻ってきていると感じております。高木三四郎選手をDDTの父親とするならば、男色ディーノ選手はDDTの母親だと思ってます。僕は母子家庭で育ちまして、母親は特に偉大な存在だと思ってるんです。男色ディーノ選手は、前回のKO-D無差別級の戦いもそうですし、僕のなかで、DDTイコール男色ディーノなんです。試合自体は1年以上ぶりになるんですけど、正直プロレスラーとしての男色ディーノは苦手です。たぶん僕のことを今でも認めてないでしょうし。僕の心のなかをすべて読まれているような、そんな気持ちになります。だから今の遠藤哲哉が男色ディーノに勝つマインド、フィジカル、そしてトーナメント決勝で再会を誓った仲間もいます。必ず1回戦を突破して、トーナメント優勝、そしてKO-D無差別級に返り咲きます」

ディーノ「先に謝るべきかな。私は優勝を狙いません。私はひとまずこの一戦だけに勝つために準備します。私のなかで試合は始まっていて、めちゃくちゃ研究してます。その結果、確信が生まれて、バーニングスター・プレスを使わないほうがいい。バーニングスター・プレスを出すタイミングだったり、流れとかを研究した結果、バーニングスター・プレスが来たとき、十中、七、八、脱がすことに成功してます。頭のなかで。なので、バーニングスター・プレスは使わないほうがいいと思います」

それに対し、遠藤は「我々がやってることというのは、自分の人生をリングで表現する。いわばギャンブルです。7、8割失敗すると言われても、残りの2割、3割にかけるのはプロレスラーだと思ってます。バーニングスター・プレスは出します」と回答。

ディーノが遠藤を認めてない発言に関し、ディーノは「認めてる部分6割、認めてない部分4割。たぶん試合見てもわからないと思うので。今言うことじゃないと思ってます。認めてない4割のなかには確認したいものがあります。それはたぶん試合でしかわかり合えない。4割は認めてないというより、わからないというところが強いですね。それは試合することでわかればいいと思ってます。バーニングスター・プレスを使ってくれると言うなら、わかりみが深くなると思います」

『KING OF DDT~20th Anniversary~超前夜祭!』
日時:2024年5月2日(木)
開始:17:30
会場:東京・大田区産業プラザPiO大展示ホール
観衆:192人

▼オープニングマッチ 15分一本勝負
○高鹿佑也
6分8秒 変形トライアングルランサー
●須見和馬

▼裏KING OF DDT決勝戦 15分一本勝負
○ヨシヒコ
4分44秒 ムーンサルト・プレスを切り返す→体固め
●伊橋剛太

▼セミファイナル タッグマッチ 15分一本勝負
○平田一喜/高尾蒼馬
8分52秒 奇跡を呼ぶ一発逆転首固め
中村圭吾/●イルシオン

▼メインイベント スペシャルシングルマッチ 15分一本勝負
○勝俣瞬馬
10分56秒 ととのえスプラッシュ→片エビ固め
●夢虹

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