美作・海田で新茶シーズン到来 家族連れら陽光に輝く新芽摘む

新緑の茶畑で摘み取りを体験する参加者

 八十八夜(1日)を過ぎ、岡山県を代表する茶の産地、美作市海田地区に新茶シーズンが到来した。3日は地区内の海田園黒坂製茶で茶摘み体験会があり、県内外の家族連れら約30人が丘陵地に広がる茶畑で、陽光に輝く黄緑色の新芽を心ゆくまで摘み取った。

 参加者は黒坂浩教社長(62)に、葉の開いていない芯とすぐ下の葉2枚ほどを摘む基本の「一芯二葉」を教わって収穫を開始。夢中になって続け、手にした袋はみずみずしい茶葉でいっぱいになった。

 家族4人で訪れた岡山市立幡多小4年の女子児童(9)は「きれいな茶畑で収穫ができて気持ちがいい。すごくいい香りがする」と喜んだ。

 摘んだばかりの葉はホットプレートで蒸して手もみし、試飲して出来たての味を堪能。5銘柄を飲み比べて当てる利き茶の茶歌舞伎も体験した。

 海田園黒坂製茶では約7ヘクタールで10品種を栽培。5日に本格的な収穫を始め、新茶は10日ごろから地元の道の駅や直売所に並ぶという。黒坂社長は「天候に恵まれて生育は順調。おいしいお茶を期待しておいてほしい」と話した。

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