「人々が立ちあがる勇気持つ宣言文に」 平和宣言文起草委が初会合“被爆者の言葉”引用し発信を《長崎》

8月9日の平和祈念式典で、長崎市長が読み上げる平和宣言文の起草委員会が開かれました。

核兵器が使われる危機が続く中、委員からは被爆者の言葉を引用して被爆の実相を訴えるべきなどの意見が出されました。

(鈴木長崎市長)

「核兵器がもたらす結末を国内外に伝え、長崎を最後の被爆地にという力強いメッセージを発信することがますます重要になっている」

被爆79年となる今年の平和祈念式典に向けた起草委員会の初会合には、被爆者や有識者など15人が参加しました。

委員からは、今年も被爆者の言葉を引用して被爆の実相を訴えることや、ウクライナやガザでの戦争の終結を求めるべきなどとする意見が出されました。

(被災協 田中重光会長)

「核が使われそうになっていることが迫ってきている。被爆者がいなくなるのが、もう目の前に来ている。そういう中で、被爆者の声を宣言文の中に入れてほしい」

(RECNA 中村桂子准教授)

「平和宣言は現状に対する危機感を強く訴えると同時に、世界中の人々に希望を与えるものでもあると思う。若い人々を含めて、多くの人が立ちあがる勇気を持つ宣言文になることを期待する」

長崎市は、今回の意見を踏まえて宣言文の素案を作成し、来月初めに開く2回目の会合で示す予定です。

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