「たくましく育て」成祝祭 宝達志水・杉野屋天満宮、3カ月遅れ

おはらいを受ける子ども=宝達志水町杉野屋の杉野屋天満宮

 宝達志水町杉野屋の杉野屋天満宮で3日、数え年3歳となった子どもの成長を願う「成祝(なりわい)祭」が営まれた。能登半島地震の影響で3カ月遅れの開催となり、家族や区の役員らは震災に負けずにたくましく育つよう祈った。

 杉野屋出身の会社員金曽喜紀さん(41)=かほく市=の長男由喜人ちゃん(1)がおはらいを受けた。喜紀さんは「地元の方にお祝いされ、うれしい。健康に大きくなってくれればいい」と話した。

 成祝祭は2月に行われる。江戸中期の1716(享保元)年ごろ、凶作と疫病で多くの幼子が犠牲になったため、成長を祈る祭りとして続けられている。

 子どもの数は少なくなり、地震で鳥居が傾き灯籠が倒れるなどの被害を受けたが、松中雅樹区長(73)は「区にとって大切な行事。300年続く伝統を守っていきたい」と話した。

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