【野球】対立大は19連勝中と好相性 安定感のある相手先発をいかに早くマウンドから下ろせるか/立大戦展望

2カード目は、優勝候補の法大相手に1回戦で敗れるも2回戦、3回戦と連勝し勝ち点を獲得。第3週を終えた時点で、慶大は首位に立った。六大学連覇へ向け、第4週は現在引き分けを挟み19連勝中と好相性の立大との試合に臨む。

法大1回戦では、エース・外丸東眞(環3・前橋育英)が5回途中3失点でノックアウトという大誤算。中継ぎ陣も相手打線の勢いを止められず、6―2で敗戦した。しかし2回戦、二宮慎太朗(商3・慶應)の本塁打や1年生・林純司(環1・報徳学園)の初安打初打点となる適時打も生まれ、法大の強力投手陣から5点を奪った。投げては5人の投手を継投し、最後は前日先発した外丸が試合を締め、なんとか1点差で逃げ切った。そして勝った方が勝ち点獲得となる3回戦は、慶大・外丸と法大・篠木健太郎(営4・木更津総合)の両エースが好投。1―1のまま試合は延長戦へ突入し、引き分けで終わりかと思われた延長12回裏、昨夏の甲子園優勝メンバーでもある、渡辺憩(商1・慶應)が代打でコールされた。そしてなんとリーグ戦初打席でサヨナラ本塁打を放つという大仕事をやってのけ、見事勝ち点を獲得した。

立大戦でも活躍が求められるエース・外丸

対立大は引き分けを挟み19連勝中と好相性の慶大。相性通りに難なく勝利したいが、今季の立大は小畠一心(営3・智辯学園)や大越怜(経3・東筑)といった強力な先発投手を揃え、ここまで先発防御率1.59とリーグ屈指の安定感を見せている。そしてそれを支えているのは、6試合で失策がわずか1個という固い守備だ。また打撃面では、チーム打率.177と決して高くはないものの、ワンチャンスで1点をもぎ取る勝負強さを持っている。

立大の中継ぎ防御率は5.29と、先発とは対照的にやや安定性を欠いている。そのため、先発をいかに早くマウンドから降ろすかがこのカードの鍵となる。球数を相手先発に投げさせることが必要となるが、今季の慶大は1試合あたりの四死球数が5.6個でリーグトップ。中でも主将・本間颯太朗(総4・慶應)は昨秋チームトップとなる10個の四球を選んでおり、優れた選球眼を持つ。今季は不振に喘いでいる本間だが、このカードでもボール球をしっかりと見極め、球数を稼ぎ、高打率の中軸・水鳥遥貴(商4・慶應)へ走者を溜めた状態で回したい。

しっかりと四球を選びたい本間

また、立大は今季の勝利した試合では全て先制している一方で、先制を相手に許した試合は全て敗れている。そのため、立大に先制させたくない慶大は、先発が粘り強く立大打線を0点に抑え、打線が早い回から点を取ることが必要となる。その中で大きな壁となるのは、やはり立大先発・小畠だ。今季ここまで防御率1.71と抜群の安定感を誇り、法立1回戦では9回132球で法大を完封。小畠に勢いづけさせないよう、打線が早々に先取点を奪いたい。

実力が拮抗している今季のリーグ戦。連覇を狙う慶大としては、勝ち点は1つも落とせない。好相性の相手からしっかりと勝ち点を獲得し、首位キープを目指す。

(記事:大泉洋渡)

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