【体験談】東京都で「4900万円の注文住宅」を建てた夫婦。後悔したこと5つと満足したポイントとは?

コンセント位置、二重サッシ…意外な落とし穴も?住宅のプロが解説

住まいは多くの方にとって一生のうちで最も高額な買い物といえますが、注文住宅であれば尚更です。

不動産メディアを運営している「株式会社AZWAY」は、2023年4月9日から5月11日ま20歳代から60歳代以上までの男女393人を対象にインターネットで調査を行いました。

調査によると、30歳代で家を建てた人が41%(161人)で最も多くなっています。

また、建てた家で失敗したところがある人の割合は85.5%(336人)で、失敗したところは「間取り」が73人で最も多く、次いで「収納が少ない」(54人)、立地や環境(36人)と続いています。

家は建築する前にどんなに綿密に計画を練ったとしても、実際に生活してみると不満な点が生じてしまいがちです。

そのため、他の人の事例を参考にすることが大切になります。

この記事では、東京都で実際に注文住宅を建てた方の体験談を元にして、後悔した点と満足した点を紹介します。

是非参考にしてみてください。

この事例は次のような方の体験談になります。

  • 【居住地】 東京都
  • 【購入価格】 4900万円
  • 【現在の年齢】 30歳代
  • 【購入時の年齢】30歳代

後悔等をもとに、自分にあった住まいづくりを実現しましょう。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

注文住宅での後悔ポイント1:コンセントの位置

【写真全3枚中1枚目】注文住宅での後悔ポイント1:コンセントの位置で後悔。注文住宅の満足ポイントは?

「家電に囲まれた生活になることを想定してコンセントの位置には十分注意したつもりだったが、キッチン周辺のコンセントの位置を誤ってしまった。特にホットプレートが使いにくくなってしまった」

たとえ注文住宅であっても、コンセントの位置や数に関する失敗事例は決して少なくありません。

とくにキッチンにおいては、常時使用している家電用のコンセントのほかにポットやミキサー、コーヒーメーカーといった必要な時にだけ使用する家電用のコンセントが不可欠となります。

実際に住んでからコンセントが足りないことに気付く方も少なくありません。

タコ足配線は非常に危険なので、常設のキッチン家電のほかに「使用時にだけコンセントを利用する家電」がどれくらいあるのかを事前にしっかりと把握しておくことが大切です。

注文住宅での後悔ポイント2:収納のサイズ感

「キッチングッズが多いため、収納を天井まである大容量のタイプにしたが、脚立を使わないと手が届かないので不便だった」

キッチン収納の失敗例には、奥行きが深すぎて使いにくい、高くて手が届かないなどがあります。

したがってどこに何を収納するのかを事前に良く検討した上で、上部には使用頻度の低いものを収納する、昇降式吊戸棚を採用する、床下収納庫を設置するといった工夫が必要になります。

注文住宅での後悔ポイント3:二重サッシにすればよかった

「二重サッシにするまでの予算がなかったのでサッシを二重にしなかったが、冬場はやはり寒くて光熱費がかさんでしまう」

二重サッシのメリットには断熱性が向上するため省エネ対策になる、結露対策として効果を発揮する、防音・防犯効果があるなどがあります。

しかし価格が高い、窓の開け閉めが面倒といったデメリットがあるので、敬遠してしまう方も少なくありません。

既存の窓はそのままにして室内側に内窓を取り付けてリフォームする方法もあるので、建築後に冬の寒さが気になる方にはおすすめです。

注文住宅での後悔ポイント4:階段下の収納が使いにくい

「階段を老後のために余裕のある勾配にしたところ、階段下収納が中途半端な大きさになり、使いにくくなってしまった」

階段下のデットスペースを収納スペースとして利用すれば、限られた空間を有効的に活用することができます。

しかし階段の形状や勾配によっては、収納の上部に出っ張りが生じて高さのあるものが収納できなくなってしまいます。

したがって事前にどれくらいのスペースが確保できるのかを確認しておくことが大切です。

また階段下は風通しが悪いので、湿気対策を行う必要があります。

ここまで注文住宅の後悔ポイントについて紹介してきました。

次章では「注文住宅ならでは」の満足ポイントについて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

注文住宅での満足ポイント1:キッチンで落ち着いて料理できる

【写真全3枚中2枚目】注文住宅での満足ポイント1:キッチンで落ち着いて料理できる

「キッチンシンクの前を窓にしなかったことで、落ち着いて調理できるのがよかった」

キッチンシンクの前に窓がないと、隣家や道路からの視線を気にすることなく調理に集中することができます。

またキッチンシンク前の壁面を収納として活用することも可能になるでしょう。

しかし一方では自然光が入らないため、昼間でも照明をつけないと手元が暗くなってしまう恐れがあるので、この点には注意が必要になります。

注文住宅での満足ポイント2:浴室をバリアフリー化して両親に喜ばれた

「浴室をバリアフリー化したことで床に段差などの障害がなくなって、両親にも喜ばれて満足しています」

浴室は高齢者にとって脱衣室との段差でつまずいて転倒したり、さらには濡れた浴室の床は滑りやすく、浴槽をまたぐ際にも転倒のリスクがあったりします。

浴室の段差を解消したり、手すりを設置したりしてバリアフリー化しておくことは、高齢者だけではなく、将来的には介護する側にとっても大きなメリットになります。

注文住宅での満足ポイント3:駐車スペースが広いので来客に便利

【写真全3枚中3枚目】注文住宅での満足ポイント3:駐車スペースが広いので来客に便利

「玄関を狭くした代わりに駐車スペースを2台分確保したことで、来客があっても困ることがなくなった」

車での来客が多い場合には、2台分の駐車スペースが必要になります。

特に都内の場合は近隣にコインパーキングがないことも多いので、敷地内に来客用の駐車スペースがあると重宝します。

注文住宅での満足ポイント4:ロフトの梯子を階段にした

「ロフトに上がる梯子を簡易的な階段に変更したことで、荷物を持っても安全に昇り降りができるので満足しています」

ロフトとは屋根裏に設けた天井高が1.4m以下の小さなスペースのことをいいますが、収納や寝室、書斎、趣味の部屋として利用することが多いようです。

ロフトへの昇降は取り外しが可能な梯子に限るという制限を設けた自治体もありますが、重い荷物の上げ下ろしが伴う場合には、できる限り簡易的な階段の設置を検討することをおすすめします。

注文住宅での満足ポイント5:寝室の窓を小さくした

「寝室の窓を最小限にしたことで、夜間落ち着いた雰囲気で過ごすことができます」

居室の窓の大きさは建築基準法で最低限の面積が決められていますが、寝室の窓を最小限にすることで窓からの騒音の進入が少なくなる、部屋の断熱性が向上する、プライバシーが確保できるといったメリットがあります。

一方で、採光や通風に配慮した設計が求められる、地震や火災発生時の避難が難しくなるといったデメリットもあるので、この点には注意が必要になります。

注文住宅は情報収集が肝。後悔しない間取り作りを

国土交通省住宅局「令和4年度住宅市場動向調査報告書」によると、注文住宅を建てる際のインターネットの活用方法としては「情報収集」が76%と最多でした。

インターネットを活用すれば、注文住宅を建てた人の体験談やアイデア、後悔したことなどを簡単に知れるため、家づくりの参考になるでしょう。

注文住宅は間取りや設備から外観デザインに至るまで比較的自由に設計することが可能ですが、それだけに住み始めてから後悔することも決して少なくありません。

さまざまなパターンを比較検討して、納得できる住まいづくりをしてください。

紹介した事例をマイホームづくりの参考にしていただけたら幸いです。

参考資料

  • 国土交通省住宅局「令和4年度 住宅市場動向調査 報告書」
  • 株式会社AZWAY「家の失敗に関する調査」

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