よく見るとすごい…ツインテールにポニーテール!? 『北斗の拳』髪型にインパクトがありすぎるザコたち

北斗の拳ケンシロウ×ぴあ(ぴあMOOK)

原作・武論尊氏、作画・原哲夫氏による『北斗の拳』は『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載がはじまってから昨年40周年を迎えた。未だに人気の衰えない本作には、いわゆる“ザコ”と呼ばれるケンシロウをはじめとした主要キャラにやられるキャラクターが次々と登場する。

ザコの数はもはや百人を優に超えているが、原氏による画力もあってそれぞれのインパクトがかなり強い。その特徴の1つが、ザコたちの特徴ある髪型だ。ここではお決まりのモヒカンヘアや、個性豊かなザコのヘアスタイルを紹介する。

■ザコの定番モヒカンヘア! 実はモヒカンのカツラを被っているザコも…

まずは『北斗の拳』のザコにおける代表的なヘアスタイル、“モヒカン”を紹介したい。

記念すべき最初のザコはZ(ジード)と呼ばれる集団であり、頭皮にZのタトゥーを入れ、全員ほぼ同じ長さにカットされたモヒカンヘアだ。Z専属の美容師がいたのかもしれない。

本作ではその後も同じようなモヒカンヘアのザコが登場するが、ケンシロウの義兄であるジャギに取り入るザコは、かなり短めのモヒカンヘアだ。頭頂部のモヒカンがかなり短く刈られているため、ジェルやスプレーで立ち上げる必要はないだろう。現代でいうソフトモヒカンに近い。また、ケンシロウによってのこぎりで頭を切断され、「ぱっびっぶっぺっぽおっ」の断末魔をあげて散ったザコもこのヘアスタイルだった。

モヒカンザコはこの後も次々に登場し、“汚物は消毒だ~!!”で有名な火炎放射器を使ったサウザーの部下もモヒカンだ。ただし彼の髪の毛をよく見ると、黒髪の長いモヒカンが付いた装飾を被っているように見える。スキンヘッドの頭にわざわざモヒカンのカツラを被っているなんて……! モヒカンはこの世界におけるオシャレの1つかもしれない。

■完璧な女性のヘアスタイル…⁉ でかいババア&ツインテールザコ

『北斗の拳』に登場するザコには、女性のヘアスタイルに化けた者もいる。

代表的なのが通称“でかいババア”のザコだ。「どうなされた旅のお人」と言ってケンシロウたちに毒を盛ろうとしたザコは、白髪のひっつめ髪でマミヤを騙すことに成功。しかしケンシロウにはあっさり変装を見破られ、一撃された際にカツラが飛んでいる。この大柄な体に合うカツラを作るのは大変だっただろう……。

そして、ゴンズというザコのヘアスタイルは、なんとツインテールだった。長い髪の毛を頭の左右トップに結び、ツインテールを振り乱して村人をハンマー投げのように放り投げるというひどい遊びに興じていた。

このスタイルは、現代では若者女子にしかできないような、なかなか勇気のいるヘアスタイルだ。さらにゴンズの額には十字架のようなタトゥーが入っており、これが可愛らしいツインテールを男らしく(!?)見せている。

ゴンズのツインテールは、ザコのなかでもかなり目を惹くヘアスタイルだった。さらに、ケンシロウに蹴り飛ばされ、“新記録”を作ったザコとしても印象的だ。

■ハゲの部分が特徴的…フォックス&ウサ

『北斗の拳』のザコは、“ハート”をはじめとしたスキンヘッドのザコも多い。ただし見分けをつけるためか、髪の毛の一部分だけ残し、残りはスキンヘッドという特徴的な髪型のザコもいる。

たとえばジャッカル一味の1人であるフォックスは、頭頂部にポニーテールがあってそれ以外はスキンヘッドというヘアスタイルだ。なぜその部分だけ残したのか……? モヒカンを伸ばし続けた結果、このようになったのかもしれない。

さらに特徴的なヘアスタイルが、ラオウの直属部下でもあったウサだ。ウサの髪の毛は全体的に刈られているが、なんともみあげの部分だけは長く髪の毛が残っている。

これでもし前髪があれば、昭和の時代に人気を博した時代劇『子連れ狼』の大五郎にそっくりではないか! “グフィフィ”と笑う怪しげなキャラクターは、その髪型とも相まってさらにいかがわしい。予想を裏切らず、ラオウとユリアの関係を見て‘‘このウサもあやかりたいもんですな”なんて言ってしまう。当然ながらラオウに瞬殺されたザコである。

『北斗の拳』のザコたちの髪型は、作中で1つのキャラクターとして存在感を放っている。モヒカンやツインテール、スキンヘッドなど個性豊かなヘアスタイルが登場するが、どれもザコのキャラクターに似合っているのが印象的だ。

普段はあまり意識して見ることのないザコのヘアスタイル、そのファッション全体なども通して本作を読み返してみても面白いだろう。

© 株式会社双葉社