部品業者AJWが“ほとんど飛んでいない”787-9を取得、わずか9年で解体も視野に?

AJWが取得したボーイング787-9型機「機体記号:VP-BDA」

航空機部品の販売や資産最適化のソリューションを提供するイギリスの部品業者「AJW Group」が、ボーイング787-9型機「機体記号:VP-BDA」を取得したことを発表しました。「VP-BDA (ボーイング社の製造番号 37109)」は、2015年4月30日に豪華VVIP仕様機としてカルエアへ引き渡され、フランス・スイス・ドイツに接するユーロエアポート・バーゼル空港へフェリーされました。その後、飛行記録は無く2024年4月まで同空港内に長期保管されていた模様です。

「VP-BDA」は2024年4月20日に、バーゼル空港からイギリス・コッツウォルド空港まで飛行。コッツウォルド空港で航空機整備を手がけるGCAM Maintenanceが、保管および整備プログラム実施を「AJW Group」から受注したことも明らかにしています。

「AJW Group」は航空機から取り外した部品を多く販売しています。資産構成の一環としていますが飛行時間、飛行サイクルが非常に短いこと、日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)でも採用されているゼネラル・エレクトリック製GEnx-1Bエンジンを搭載していることもアピール。同社プレスリリースでは明言していないものの、様々なニーズに対応するため解体も視野に、この“ほとんど飛んでいない”機体の活用方法を検討するものとみられます。

© FlyTeam