「捨てずに済むお手伝いができたら」不要になった和服やてぬぐいを洋服に再生【SDGs】

着なくなった和服や不要になった手ぬぐいなどをリメイクし、洋服に再生する工房が静岡県河津町にあります。その工房が美容などをテーマにしたイベントでファッションショーを行い、作品を披露しました。

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<和工房おらんく 松井真理さん>
「廃棄する着物、または手ぬぐい、綿などの着物から、大漁旗、いろいろなものを使って、リメイクいたしました」

ワンピース、スカート、パンツ…古くなった和服や手ぬぐいなどをリメイクした洋服が、次々と披露されました。約20分間の「サステナブル・ファッションショー」。モデル経験者や地元の親子など合わせて25人がランウェイを歩きました。

<参加者>
「すごいさらっとしていて、着心地が良くて、着やすかったです。捨てちゃうのももったいないので、こういうふうに活用できたらいいなと思いました」

ファッションショーを企画したのは、河津町で工房を営む松井真理さん(56)です。自宅でリメイクの仕事をしていた松井さんは、2016年12月に自分の店をオープン。不要になった着物や手ぬぐいのほか、風呂敷、大漁旗、のぼり旗などを譲り受けたり、購入したりして、洋服などへのリメイクを続けてきました。

<和工房おらんく 松井真理さん>
「巻きスカートにして着たのが始まりなんですけど、Tシャツに巻きスカートとか、セーターに巻きスカートでも十分おしゃれっぽくなるので」

着物が好きで、綿や絹の肌触りが良いこともリメイクを続けてきた理由です。

松井さんが作る巻きスカート。肌色に染めておいた日本手ぬぐい6枚でスカートの部分を作ります。

<和工房おらんく 松井真理さん>
「この手ぬぐいは、町内の方から寄付していただきました。捨てるはずのものが、何年ぐらい前でしょうねえ。日本舞踊のお稽古に使っていたものだと思います」

レコード会社や神社の名前、家紋や百貨店のロゴなどが入り、昭和時代に作られた手ぬぐいのようです。スカートの部分をつなぎ合わせた後、ウエストにゴムを通す布を付けて、完成。巻きスカートは、ふるさと納税の返礼品になっています。

<和工房おらんく 松井真理さん>
「ゴミになってしまいそうなものが、こうやって形になって、ふるさと納税で町にお金が入るし、私たちも手を動かせばお金が入る。お着物は本当にその家に残る大切な財産、代々受け継がれてきたものなので、捨てずに済むお手伝いができたらいいなと思います」

ゴミを減らすというSDGsの目標に、河津町のリメイク店が大きく貢献しています。

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