【広島】代打・松山竜平が勝ち越し3ラン! ”二刀流”奮闘の森下暢仁に3勝目をプレゼント

広島・松山竜平

背番号18の熱投に代打の切り札が応えた。広島は4日のDeNA戦(マツダ)に4―1で逆転勝ち。同点の7回に代打の松山が今季1号となる勝ち越し3ランを放ち、森下に3勝目をプレゼントした。

先発の森下は2回に失策がからんで先制点を奪われたが、精度抜群のカットボール、チェンジアップなどでDeNA打線を圧倒。7回一死から宮崎に左前打を許すまで一つの死球を与えただけの無安打投球を披露した。

ただ、前日も零封負けを喫した打線がこの日も6回まで沈黙。初回は二死満塁、3回も一死二、三塁の好機を迎えたが無得点。そんな打線に火をつけたのが森下自身だった。7回一死から左前へこの日3本目となる安打を放って出塁。これを足掛かりに一死満塁のチャンスをつくり、野間の二ゴロ併殺崩れの間に同点に追いついた。

ここで新井監督は4番・堂林に松山を代打起用。38歳の仕事人は2番手・徳山の149キロ直球を鋭く振りぬき、真っ赤に染まった右翼席中段へ白球を放り込んだ。「野手が早く点を取って(森下を)楽にしてあげたかった」という松山はベンチ前で出迎えた孤軍奮闘の右腕と抱き合って喜んだ。

8回は島内、9回は守護神・栗林がそれぞれ三者凡退に抑え、本拠地は熱狂の幕切れ。7回2安打1失点(自責点0)の快投で無傷の3勝目を飾った森下は「とにかくチームが勝てればいいと思ってマウンドに向かった。勝ててよかったです」とお立ち台で笑みを浮かべた。

プロ2度目の猛打賞と打席でも存在感を見せつけた森下は今季、9打数4安打で打率は4割4分4厘。「たまたまです」と謙そんするが、松山は「(森下)暢仁がすごいいい見本を見せてくれたので、暢仁を見習って僕も力まず軽く打とうと打席に立った」と、決勝アーチは森下の柔らかいバッティングを参考にしていたことを明かした。

森下の二刀流での活躍で、引き分けを挟んだ連敗を2で止めた広島。最下位も脱出し、ここから反撃だ。

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