「ゴールが生き甲斐だった」満田誠が「やりたくないこともやらないといけない」スタンスになったきっかけは?【広島】

サンフレッチェ広島の満田誠は昨年5月7日のアビスパ福岡戦で負傷。右膝前十字靭帯部分損傷と診断され、長期離脱を余儀なくされた。その大怪我を経て、心境の変化があったという。

「いつ怪我でサッカーができなくなる危機感が当時はあって結果的に復帰できましたが、もしかしたら(今後)戻ってこられない怪我をする可能性はあります。ですので、サッカーができているうちは少しでも楽しみながらやりたいです」

自分にとって「1試合、1試合が大切な時間」という事実を改めて噛み締めている満田は、サッカーへの考え方にも変化があった。

「それまでゴール(を奪うこと)が楽しみで、生き甲斐でしたが、怪我をして考え方が少し変わりました。自分がやりたいことだけやっていたら勝てない。それを負傷中にスタンドから試合を見ていて感じました。チームの勝利のために自分がやりたくないこともやらないといけないという使命感が生まれました」

復帰後、そうした思考があったからこそシャドーからボランチに抜擢された際も対応できたのだろう。セルフィッシュ(自己中心的)な側面を残しつつ、チームのバランスを取る。大怪我を乗り越えた満田は、プレー面だけでなく精神面も間違いなく成長している。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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