花粉、虫、カビ、ハウスダストから犬を守る部屋づくり

暖かくなり、朗らかな日が増える春。一方で、犬にとっては室内の“不快要素”が増える季節でもあります。そこで今回は、春に増える花粉などのアレルゲンやノミ・ダニなどの虫から愛犬を守るための部屋づくりについて、ペット共生住宅管理士の岡田敏宏先生にお話を伺いました。

春になると増える「花粉」「虫」「カビ」「ハウスダスト」のお悩み

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

春になると増える花粉や虫、カビ、ハウスダスト。これらは、犬によって次のようなデメリットがあります。

花粉

地域差はあるものの、スギ花粉は2月、ヒノキ花粉は3月から飛散しはじめ、室内に花粉が増加。それによりアトピー性皮膚炎や持病の悪化を引き起こすおそれがあります。

ノミ・ダニ・蚊

春はノミ・ダニが活発化し部屋に持ち込まれやすくなり、皮膚病や感染症の原因になるおそれが。また、近年見られる急な気温上昇があると、早い時期から蚊が発生しフィラリアのリスクも上昇します。

カビ

水飲み場やトイレまわりなど、犬との生活では床や壁に水分がつきがちです。気温の上昇によってそこにカビが生えやすくなり、アレルギーや呼吸器疾患につながることもあります。

ハウスダスト

春の換毛期で毛が抜けると、部屋の隅などにハウスダストがたまりやすくなります。それがアレルゲンとなり、かゆみなどを引き起こすおそれがあります。

対策1:室内に持ち込まない・発生させない工夫を

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

散歩の後は玄関で体を拭く

散歩で花粉を体につけたまま部屋に入ると、室内に花粉が蓄積されてしまいます。外から帰ってきたら、ウエットタイプの体拭きや愛犬の被毛に合ったブラシで花粉を落としましょう。ノミ・ダニの対策にも効果的です。

「蚊よけ」を設置して早めの対策を

急に暖かくなると蚊が発生することがありますので、春でも油断は禁物です。早めに蚊よけ剤を設置したり、室内にペット用の蚊よけを置いたりして対策しましょう。

吸水マットやサーキュレーターを使ってカビ予防

床を濡れたままにするとカビの原因になりますので、水飲みボウルの下には吸水マットを敷くのがおすすめです。吸水マットは定期的に洗うことも忘れずに。また、サーキュレーターをエアコンの反対側に置くことで、暖かい空気を対流させ、湿度が高くなりやすい場所に空気を通してカビ対策になります。

対策2:こまめな掃除・空気清浄機で部屋をキレイに

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

フローリングワイパーをすぐ使える場所に置く

花粉やハウスダストは床掃除でかなり減らすことができるので、毎日行うのが理想です。使いたいときにすぐ取り出せる場所にフローリングワイパーを置きましょう。愛犬がイタズラする場合は、家具などの裏に置きましょう。

床を水拭きする

床の水拭きは、さまざまなアレルゲンの除去に効果的です。また、皮脂汚れも除去できるので、ワックスをかけた床のグリップ力が回復する効果も。フローリングワイパーに皮脂汚れも取れるウエットタイプのシートをつけて拭くだけでもOKです。

空気清浄機を使う

岡田先生いわく、最近の空気清浄機には微細な花粉やハウスダストの集じん効果が期待できるものが多いそう。家にいるときは空気清浄機をつけておき、アレルゲンを取り除きましょう。

さまざまなアレルゲンや虫が増える春。しっかり対策をして、春を快適に過ごしましょう。

お話を伺った先生/岡田敏宏先生(「Pet Life Consulting シンビオーシス」代表 家庭犬訓練士 動物看護師 2級ファイナンシャル・プランニング技能士 トリマー ペット共生住宅管理士)
参考/「いぬのきもち」2024年3月号『花粉、虫、寒暖差etc.イヤ~な不快がすっきり!春のお部屋づくり』
文/寺井さとこ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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