仲村トオル「ゴジラ、仮面ライダー、タカ&ユージ」『あぶない刑事』最新作に自信

舘ひろし演じる鷹山敏樹と柴田恭兵演じる大下勇次による派手なアクションで人気を博した昭和の刑事ドラマ『あぶない刑事』。その映画最新作『帰ってきた あぶない刑事』(5月24日公開 / 東映)の上映を記念したイベントが、ゴールデンウイーク後半戦初日の5月3日、横浜市内で開催され、お馴染みの港署キャスト陣の登場に各会場は熱狂の渦に包まれた。

▲©2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会

『あぶない刑事』が横浜に帰ってきました!

横浜・象の鼻防波堤で開催されたレッドカーペットイベントには、主演の舘ひろしと柴田恭兵、さらに浅野温子、仲村トオルが出席。白いリムジンを降りた港署の面々は、ファンの歓声に包まれるなか、レッドカーペットを歩いてステージに上がり、それぞれの言葉で感謝の思いを語った。

▲©2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会

ステージに登壇した館ひろしは「『あぶない刑事』が横浜に帰ってきました。 本当に温かい拍手で迎えていただき言葉になりません。 今日は最後まで楽しんでいってください。どうもありがとう」と観客に向けて挨拶を述べた。

「セクシー大下です」と名フレーズで会場を沸かせた柴田は「『あぶない刑事』の舞台が横浜で良かったと今日はしみじみ思いました。 朝早くから待っていてくださっていた皆さんの応援が本当にうれしかった。感謝しています。横浜、大好きです」と、39年前のテレビシリーズからロケを続ける横浜への思い入れを語った。

久しぶりに横浜を訪れたと話す浅野温子は「(作中では)人質として屋内で縛られていることが多いので、あまり街の外に出ることはありませんでしたが、今日はこのような形で、横浜の街で皆さんにお会いできて本当に大変うれしいです」とコメント。

そして、最後にマイクを渡された仲村トオルは「38年前の昭和61年(1986年)に、僕が初めて出演する連続テレビドラマの撮影がこの街で始まりました。 まだ誕生日前だったので、ピチピチの20歳でした。今もハートは変わらずにピチピチですが、この街の皆さんに支えがあったおかげで、とてもありがたいテレビドラマデビューができたと思います」と、自身のキャリアの原点になっている『あぶない刑事』に対する強い思いを口にした。

▲©2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会

その後、森富美アナウンサーの司会でイベントは進行し、作品の舞台になった横浜に関する話題に。

舘が「僕らが横浜で撮影を始めた頃は、横浜ベイブリッジ(1989年開業)もありませんでしたし、まだ赤レンガ倉庫も落書きのあるただの倉庫だったので、今とは随分違う風情でした。今は、あの頃よりもさらに活気のある街になっていると思います」とテレビシリーズが放映された頃と現在の横浜の印象に触れた。

柴田は「たぶん、日本にいる役者で、僕がいちばん横浜の街を走り回っているんじゃないかと思います。このベイエリアだけでなく、本当にいろいろなところを走りましたが、街にいる皆さんが撮影に協力的で、いつも温かく見守ってくれていたことを本当によく覚えている」と感謝の思いを語った。

仲村は「先ほど、恭兵さんがご自身を“日本一横浜を走り回った俳優だ”とおっしゃられていましたが、僕は、おそらく舘(ひろし)さんと(柴田)恭兵さんに一番食事を奢ってもらったことのある俳優だと思う。当時はほとんど財布を持ったことがありませんでした」と駆け出しの頃のエピソードを披露してくれた。

新しい『あぶない刑事』に仕上がった

レッドカーペットイベントを終えた港署の一行は、本作でシリーズ初出演の吉瀬美智子、西野七瀬、土屋太鳳、監督の原廣利とともに、横浜ブルク13での完成試写会へと臨んだ。

▲©2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会

「若い監督と若いスタッフによる、今までとは違う『あぶない刑事』ができたと思います。最後まで楽しんでいってください」と舘が作品の見どころを語ると、柴田は「ノリノリで始まり、最後までノリノリで終わってしまいますが、ステキな思い出が残る作品に仕上がりました。この映画がヒットするか、大ヒットするかは皆さんに懸かっています」とコメント。

タカ&ユージの元同僚、真山薫を演じる浅野が「ご要望に合うか不安もあるが、監督の若さや勢いが薫のところに来た」と語った薫の登場シーンも注目だ。

仲村は「20歳のときに初めて演じた役を、38年後も変わらずに演じることになろうとは夢にも思っていなかった。昭和・平成・令和の三時代で映画のメインキャラクターを演じ続けられたのは、アニメーション以外だとゴジラ、仮面ライダー、タカ&ユージしかいない。二人と一緒に生きてきてよかった」と、キャリアの中心であり続けたあぶない刑事シリーズへの思いに言及。

さらに、捜査課長として港署に在籍している町田透の役職について話題がおよぶと「僕は他局では総理大臣や社長やっているんですけど、日本テレビさんは『家を売るオンナ』でも課長でしたし、どうやら日本テレビさんの僕に対する評価がなんか低いような気がしてきて……」と苦言を呈しつつも、「こういうことを話すと、“あいつは中間管理職をバカにしている!”とインターネットに書いたりする人がいるんですけど、(課長も)大事な仕事ですから……」と会場の笑いを誘っていた。

▲©2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会

シリーズ初出演の土屋太鳳は、タカ&ユージが開設した「T&Y探偵事務所」へ仕事の依頼に訪れる永峰彩夏を演じる。「舘さんと恭平さんに初めてお会いしたとき、スーツを着ていらしたのですが、立ち姿がかっこよすぎて、目から鱗がボロボロと落ちました。宇宙に行った人は地球の輝きを見て驚くと聞いたことがありますが、そんな気持ちでした」と個性的な表現で喜びを語った。

タカとユージの前に姿を現す謎多き美女、ステラ・リーを演じた吉瀬美智子は、作中で舘ひろしにバックハグされるシーンについて言及。「香水つけたりして、“舘さんに好きになってもらおう”と私なりに色気を振りまきました。香りは映像に映りませんが、“いい香りがしているんだな”と思って見てほしいです」と裏話を披露した。

港署捜査課刑事・早瀬梨花を演じる西野七瀬は「(舘と柴田)お二人のトオルさんへの無茶振りが毎回ランダムで、何をされるかわからないんですけど、トオルさんも今までのシリーズで鍛えられているからなのか、(アドリブを)きれいに返していてビックリしました。台本に書いてないことばかりなので、私もヒヤヒヤしながら現場にいました」とロケで感じていたことを話してくれた。

▲©2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会

最後は、舘が「新しい『あぶない刑事』に仕上がっていると思うので、若い人にもご覧になっていただけると思います」とコメント、柴田は「すごくワクワクしていて、自信もあります。老けましたけど、年相応に本当に頑張りました。まだ『あぶない刑事』を見たことのない方がいらっしゃいましたら、ぜひ映画を見てください。 とてもステキでかっこいい120点満点の仕上がりだと思います」と自信を持ってアピールした。

8年ぶりの新作、『帰ってきた あぶない刑事』は5月24日に公開を迎える。

(取材:白鳥 純一)

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