『シティーハンター』『ザ・ファブル』『ダンダダン』……“男女バディ”の活躍がアツい漫画といえば?

北条司原作の漫画『シティーハンター』。1985年から91年に『週刊少年ジャンプ』で連載され、シリアスとコミカルが融合した内容が人気となった。

また、1987年には日本テレビ系列でアニメ化され、認知度を高める。主人公の冴羽獠を演じた声優の神谷明は作品に惚れ込み、自らの会社を「冴羽商事」と名付けたほどである。そんな『シティーハンター』に人気は令和に入っても衰えることはなく、2023年9月8日、最新映画『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』が公開され、興行収入10億円を突破する人気ぶりを見せている。

『シティーハンター』は都会の闇にスポットを当てているため、なにかと不明な部分が多いことも特徴だ。そんな「謎」の1つに「どのようにして生計を立てているのか」「年収はいくらなのか」がある。今回はそんな『シティーハンター』キャラの年収を探ってみたい。

■野上冴子 推定年収:500~700万前後

警視庁の刑事で、警視総監の父を持つ野上冴子。服の下に隠したナイフを自由自在に操り相手を倒すことのできる格闘能力、正確な射撃、愛車のポルシェ930ターボをプロ並みに乗りこなすドライビングテクニックなど、警察官として高い能力を持つ。

また、持ち前の色気で男を手玉に取ることにも長けており、「警視庁の女狐」の異名を取る。冴羽獠が毎回「一発」をエサに危険な仕事を請け負ってしまうのは、ご存知のとおりだ。

冴子は30代女性で警部補ということを考えると、年収は500~700万前後だと思われる。ちなみに冴子の父は警視総監。警視総監の年収は約2000万といわれており、金には全く困っていないはずだ。

■海坊主 推定年収:1億円以上

冴羽獠のライバルで、親友でもある海坊主こと伊集院隼人。弾丸を跳ね返すほどの屈強な身体、バズーカーを操る戦闘能力を持ち、裏社会では冴羽獠と並ぶ最強の男と称される。

屈強な身体の海坊主だが、非常に心優しい男で、悩みを抱えた槇村香をさりげない優しさで元気づけることも多かった。また、女性にウブであり、言い寄られると真っ赤になって頭から湯気を出す。奥手の海坊主だが、傭兵時代に育てた美樹に惚れられ、結婚している。

海坊主は長らく傭兵として活動していた。傭兵の収入ははっきりとわかっていないが、優秀な海坊主だけに、1億円以上を稼いでいた可能性もある。日本に戻ってきたあとも金で雇われる形でボディーガードを務める描写があり、「裏の仕事」で生計を立てていた様子。美樹と暮らすようになってからは、喫茶キャッツアイの店主として、店を守るようになった。

スピンオフ作品『伊集院隼人氏の平穏ならぬ日常』ではコーヒー店店主として客の好みを把握し味を変えるなど、ストイックな仕事ぶりを見せており、店の評判は上々のようで、それなりの売上を誇っているようである。

■冴羽獠 推定資産:20億円程度

毎回殺しの依頼を受け、それを実行する冴羽獠。スイーパーという裏稼業をしているが、「美人からの依頼」と「心を動かされた依頼」しか受けないというポリシーを持っている。また、報酬は「もっこり」だが、密かに心を寄せる槇村香がパートナーとなってからは、未遂で終わることが多くなったようだ。

冴羽獠は一体どうやって収入を得ているのか。鍵になってくるのは彼と香が住む「冴羽アパート」。歌舞伎町にそびえ立つ7階建てのビルで、地下には射撃場がある。このマンションは冴羽商事が所有している模様で、彼とパートナーの槇村香は冴羽アパートの家賃収入で生計を立てているようだった。

ただし冴羽獠が居住する女性にちょっかいを出そうとすることもあってか、住んでいる人はいない様子。アニメ版では経済的困窮を理由に香が仕事募集のビラを配る描写もあり、裕福ではないようだ。

収入や住んでいる場所、さらには生い立ちなどなにかと謎が多い『シティーハンター』。ファンタジーに包まれている部分も、魅力の1つなのかもしれない。

(文=佐藤俊治)

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