写真で見る BMW「M3ツーリング」(BMW M Performanceアクセサリー装着車)

by 安田 剛

M3 コンペティション M xDrive ツーリング。撮影車両のボディカラーはMブルックリン・グレー。700万円オーバーのBMW M Performanceアクセサリー(オプション)が装着されている

ビー・エム・ダブリューの「M」と言えば、シリーズを問わずハイパフォーマンスを誇るモデル。大別すると公道でのパフォーマンスを高めた「Mパフォーマンスモデル」と、サーキット走行をも視野に入れた「Mハイパフォーマンスモデル」に分けられる。今回紹介する「M3 コンペティション M xDrive ツーリング」は後者に属するモデルだ。

ボディタイプは“ツーリング”の名が示すようにステーションワゴン型。「3シリーズ」ツーリングの中ではもっとも価格が高く、もっともパフォーマンスに優れたモデルとなる。ボディサイズは4805×1905×1450mm(全長×全幅×全高)と「これが3?」と思えてしまう数値となっているが、もともとの3シリーズツーリングは4720×1825×1450mm(全長×全幅×全高)で、3ナンバーそこそこといったサイズ感。それをベースにファットなタイヤ(フロント275、リア285)を納めるためのブリスターフェンダー、前後の大型スカートなどを装着することで、大きく押し出しの強い、いわば「Mらしい」シルエットとしているわけだ。

エンジンは伝統の直列6気筒の3.0リッター「BMW Mツインパワー・ターボ・ガソリン」を搭載。ターボチャージャーを2基搭載するツインターボ化などにより、最高出力375kW(510PS)/6250rpm、最大トルク650Nm/2750-5500rpmを発生。ドライブロジック付きの8速Mステップトロニック・オートマチック・トランスミッション、M専用4輪駆動システム「M xDrive」の組み合わせにより、1870kgの巨体をわずか3.6秒(ヨーロッパ仕様車値)で100km/hまで加速させる。WLTCモード燃費は9.8km/L。サスペンションはフロントがストラット、リアはマルチリンクとなる。

ボディサイズは4805×1905×1450mm(全長×全幅×全高)

インテリアもMらしさ溢れる仕上がり。撮影車両はオプションの「フル・レザー・メリノシルバーストーン/ブラック|ブラック」を装着しており、ブラックをベースに明るいシルバーストーンを配したシックな装いに仕上げられている。ディテールに関しても「Mスポーツ・シート」をはじめ専用デザインのメーター、ドアシル、センターコンソールなど、タダものじゃない感がそこかしこに。

スポーツモデルらしい機能ばかりに目が行ってしまうが、先進安全装備に関してもハイレベル。3眼カメラによる安全機能・運転支援システム「ドライビング・アシスト・プロフェッショナル」を標準装備することで、「アクティブ・クルーズ・コントロール(ストップ&ゴー機能付)」「サイド・コリジョン・プロテクションおよび衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付)」などをはじめとした運転支援システムを実現。さらに高速道路での渋滞時などにステアリングを話して走行することが可能な「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」も採用する。

価格は1398万円。撮影車両は外装のカーボンパーツなど数多くのオプションが装着されており、それだけでなんと742万3372円。ボディカラーは「ブラック・サファイア(メタリック)」など16色に加えスペシャル・ペイントにも対応。インテリアカラーは16色、加えてトリムカラーも5色が設定されている。

フロントにはオプションのBMW M Performanceカーボンフロントスポイラー、同カーボン・エア・インテーク・フレームなどを装着(以下、パーツ名にはすべて「BMW M Performance」が付き、オプションとなるが省略)
縦型の大型キドニー・グリルとともに下部には大型のエアインテークを配置。他モデルとの差別化はもちろん、エンジンの冷却性能を高める重要な機能性を併せ持つ
フロントウィンドウ上部には安全機能・運転支援システム用の3眼カメラを配置
カーボン・ミラー・カバー
リアにはルーフ・スポイラーとテール・フィン。こちらはグロスブラック
4本出しのテールパイプが目を惹くスポーツ・マフラー。エンド部にはテールパイプ・カバー・チタン・アルマイトを装着
遠くからでもMであることが分かる特徴的なLEDヘッドライト
リアコンビランプの点灯状態
直列6気筒DOHC 3.0リッターツインターボエンジンは最高出力375kW(510PS)/6250rpm、最大トルク650Nm/2750-5500rpmを発生
フィラー・キャップ・カーボン。ガソリンは無鉛プレミアム仕様でタンク容量は59L
撮影車両のタイヤは横浜ゴム「アドバンスポーツ V107」。フロントのサイズは285/30R20。ホイールはクロススポーク・スタイリング1000Mのマット・ジェット・ブラック。ブレーキはカーボン・セラミック・ブレーキ・システムを装着
リアタイヤのサイズは295/25R21
ゴリゴリのスポーツモデルというよりはプレミアムモデルといった印象のインパネまわり
ステアリングはカーボンのパドルなどスポーツ感盛り盛り。赤いMのスイッチは画面上で設定変更を行なうためのショートカットキーのような役割
シフトまわりにも多くのスイッチが並ぶ。慣れないと操作でまごつきそう
メーターは液晶タイプ。設定や走行モードで表示内容の変更が可能
インパネ中央のディスプレイでエアコンの操作などが可能
機能面ではアプリを選ぶ感覚で設定変更が行なえる
設定は細かく調整可能
ドリフトアナライザーなんて機能も
走行モードは「ROAD」「SPORT」に加え「TRACK」も
ペダルまわり
ライト関連はボタン式
ルーフコンソールにはマップランプなど
サンバイザー裏には照明付のバニティミラーを用意
シフト前にはフタ付の収納。カップホルダーやワイヤレス充電などが用意されている
センターコンソールもMを主張
内部は収納スペースのほかUSBソケットを用意
オプションのアクティブ・ベンチレーション・シート
シートベルトもM仕様
背面はシート・バック・シェルカーボン/アルカンターラブラック・ハイグロス仕上げ
高級感満点な運転席ドアトリム。ハーマンカードンのオーディオシステムは標準装備
ドアハンドルとパワーウィンドウスイッチ
ドアピンも!
カーボン風味のエントランス・カバー
ゆったりと座ることができるリアシート。足下も十分な広さがある
リアドアトリム
収納式のアームレストにはカップホルダーを内蔵
エアコンは3ゾーンタイプなのでリアも同率して温度調節が可能
ツーリングモデルならではの広いラゲッジスペース。標準で500L、4:2:4分割可倒式のリアシートを倒せば1510Lもの容量が確保できる
フロア下にはトノカバーなどの収納スペースがある
小物を収納できるスペース。ネットをずらせば横向きに大きな荷物を積むこともできる
リアシートの前倒し用スイッチがある
バックドアには夜間に嬉しい照明を用意
バックドアは電動タイプ

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