湘西トゥチャ族ミャオ族自治州保靖県葫蘆鎮の山中の茶園で、保靖黄金茶を摘みながら民謡を歌うミャオ族の女性、石玉潔（せき・ぎょくけつ）さん（右端）。（4月2日撮影、長沙＝新華社配信）
【新華社長沙5月5日】中国湖南省湘西トゥチャ族ミャオ族自治州はここ数年、農村の産業発展の全体計画に茶産業を盛り込み、育成に力を入れている。茶の栽培面積は91万7千ムー（約611平方キロ）、茶葉の年間生産量は1万9800トン、総産出額は98億2千万元（1元＝約21円）に上る。茶産業の従事者数は60万人を超え、20万人の貧困脱却を後押しした。
同州は緑茶「古丈毛尖（こじょうもうせん）」やロウバイの若葉で作った「黄金茶」、ノブドウの葉で作った「莓茶（めいちゃ）」の三つを重点産品と位置付け、質の高い高収益型の産業として茶産業を育て、地元の人々を豊かにしている。
湘西トゥチャ族ミャオ族自治州吉首市隘口村にある茶園で行われた茶摘み。（4月6日撮影、長沙＝新華社配信）
このうち黄金茶は、州内で古くから栽培されている希少なチャノキの遺伝資源。発祥地の一つである吉首市隘口（あいこう）村は、茶産業と観光業を融合発展させ、州内の農村振興モデル村となっている。村全体の栽培面積は2万ムー（約13平方キロ）、年間産出額は1億元を超える。同村共産党支部の向天順（こう・てんじゅん）書記によると、茶産業が「金飯碗（稼げる仕事）」になってから、出稼ぎに行った人がほぼ全員戻ってきたという。
莓茶は、加工後の製品が霜に覆われているように見えるのが特徴。主産地の永順県は雲や霧に覆われた山深くにあり、高い湿度や赤色砂岩の土壌が茶の生育に適した環境となっている。莓茶大手の永順県大豊生態農業開発は、人々の暮らしを豊かにしようと「莓茶経済」を打ち出し、莓茶黒茶や莓茶花草茶、インスタントティーなどの製品を次々と開発してきた。同社の王少甫（おう・しょうほ）董事長は「昨年の売上高は3千万元を超え、栽培者から莓茶1800万元を買い付け、協力農家に大きな利益を与えている」と語る。
湘西トゥチャ族ミャオ族自治州古丈県黙戎鎮牛角山村にある茶園。（4月7日、小型無人機から、長沙＝新華社配信）
同州にとって茶産業と観光業の融合発展は、農村振興を引っ張るグリーン（環境配慮型）な推進力となっている。古丈県の青竹山茶園は2017年から、茶文化が学べるイベントを展開している。担当者の瞿継団（く・けいだん）氏は、市場は広大だとし、「茶栽培は村の主な収入源であり、イベントを通じ、より多くの生徒や学生に茶文化を伝えるとともに、村民の収入増を後押ししたい」と語った。（記者/張玉潔、鞠銀河、林建傑）
湘西トゥチャ族ミャオ族自治州永順県西歧郷にある有機莓茶工場で作業する村民たち。（2023年9月8日撮影、長沙＝新華社配信）
手作業で保靖黄金茶をいるミャオ族の女性、石玉潔（せき・ぎょくけつ）さん。（4月2日撮影、長沙＝新華社配信）
保靖黄金茶の攤放（たんほう、水分を飛ばし青みを抜く）をするミャオ族の女性、石玉潔（せき・ぎょくけつ）さん。（4月2日撮影、長沙＝新華社配信）
保靖黄金茶を籠に入れるミャオ族の女性、石玉潔（せき・ぎょくけつ）さん（左）。（4月2日撮影、長沙＝新華社配信）
保靖黄金茶の攤放（たんほう、水分を飛ばし青みを抜く）をするミャオ族の女性、石玉潔（せき・ぎょくけつ）さん。（4月2日撮影、長沙＝新華社配信）
雲や霧に覆われる湘西トゥチャ族ミャオ族自治州保靖県葫蘆鎮の山々。（4月2日撮影、長沙＝新華社配信）
湘西トゥチャ族ミャオ族自治州古丈県の茶文化博物館を見学する同県の小学校の生徒たち。（4月10日撮影、長沙＝新華社配信）
湘西トゥチャ族ミャオ族自治州保靖県で茶摘みをするミャオ族の女性。（2023年7月撮影、長沙＝新華社配信）
湘西トゥチャ族ミャオ族自治州古丈県の茶文化博物館を見学する同県の小学校の生徒たち。（4月10日撮影、長沙＝新華社配信）
湘西トゥチャ族ミャオ族自治州永順県西歧郷にある有機莓茶工場で袋詰めをする作業員。（3月28日撮影、長沙＝新華社配信）
湘西トゥチャ族ミャオ族自治州古丈県にある茶園。（3月29日撮影、長沙＝新華社配信）
湘西トゥチャ族ミャオ族自治州保靖県で、茶摘みを終えて家路に就くミャオ族の女性。（2023年7月撮影、長沙＝新華社配信）
湘西トゥチャ族ミャオ族自治州古丈県にある茶園。（3月29日撮影、長沙＝新華社配信）
黄金茶の原産地の一つ、湘西トゥチャ族ミャオ族自治州保靖県で茶を入れるミャオ族の女性。（2017年12月16日撮影、長沙＝新華社配信）
湘西トゥチャ族ミャオ族自治州保靖県葫蘆鎮国茶村にある茶園。（2023年3月22日撮影、長沙＝新華社配信）
