東京女子流[ライブレポート]満員のZepp Shinjukuで想いを届け合った結成14周年記念ライブ「フォーリンラブだね。両思いだね」

東京女子流[ライブレポート]満員のZepp Shinjukuで想いを届け合った結成14周年記念ライブ「フォーリンラブだね。両思いだね」

東京女子流が、5月4日(土・祝)にZepp Shinjuku(TOKYO)にて、結成14周年を記念したライブ<東京女子流 14th Anniversary Live ~フォーリンラブな時~>を開催した。

東京女子流は、山邊未夢、新井ひとみ、中江友梨、庄司芽生の4人で構成されるガールズグループ。2010年に結成され、これまでに2回の武道館公演を経験。国内だけではなく、海外での活動も精力的に行ない、台北と香港でもワンマンライブを実施。幅広いジャンルでハイクオリティな楽曲を発表し続け、ダンス&ボーカルの可能性を追求するライブパフォーマンスを見せている。

本記事では、ソールドアウトし、メンバーとファンが一体となってこれ以上ない空間を作り上げた結成14周年ライブのオフィシャルレポートをお届けする。

Zepp Shinjuku(TOKYO)には、今か今かと女子流メンバーを待つアスタライト(東京女子流のファンの総称)が観客を埋め尽くし、ステージ奥のセンターには、今回のライブタイトルの“フォーリンラブな時”を表すように大きなハートが吊り下げられ、ピンクのライトが照らされていた。

高揚感と緊張感が入り交じる中、ライブ直前の影ナレでリーダーの庄司芽生が話し出し、“Zepp Shinjuku、盛り上がる準備ができていますかー!”と、呼びかけると会場からは拍手と大歓声が起きた。

間もなく、暗転すると、今年の2月に発表した新ビジュアルの衣装に身を包んだメンバー4人がブルーのライトに照らされ登場。メモリアルなライブの1曲目を飾ったのは、2019年にリリースした「初恋」。4人が顔を合わせ頷くと、アカペラでの歌唱を披露。透き通るような歌声が、一瞬にして東京女子流のムードに、会場を包み込んだ。

4人のハーモニーが混ざり合い、多幸感を溢れさせると、流れるように今年の2月にリリースした最新曲「2:30am」へ。「2:30am」リリース時の取材では庄司が、“この14年間、いろんなことに挑戦してきて、やっと東京女子流だけにしかない色ができ始めた”と話していたとおり、東京女子流にしか出せないエモーショナルな空気感が、このライブには詰まっていると、序盤ですでに認識させられる。

続いて、2011年に発売した1stアルバムから、女子流の歴史を巡る上では欠かせない名曲「鼓動の秘密」、2022年リリースの6thアルバム『ノクターナル』の収録曲「コーナーカット・メモリーズ」、「ストロベリーフロート」と、リリース年が10年以上離れている楽曲たちをランダムに連続でパフォーマンス。東京女子流という1つの人生をタイムスリップしていくかのような感覚が身体に染み込み心地よい。

新井ひとみが、“みんなでヒマワリ咲かせていくよー!”と叫ぶと、アスタライトも大歓声で応える。両手にヒマワリの花を身につけた4人がライブでの人気曲「ヒマワリの星屑」をマイクスタンドを華麗に使いながらパフォーマンス。

庄司は“Zepp、まだまだ行けるよね!”と叫び、山邊未夢も“みんなで盛り上がっていくぞー!”と会場を鼓舞すると、Zepp Shinjukuの天井に高々と吊るされたミラーボールがキラキラと輝き、「フライデーナイト」から「Attack Hyper Beat POP」へ。元気の出るアップチューンに、サビでメンバーと会場全体が一体となった振り付けやコール&レスポンスは、まさに圧巻の景色。

興奮冷めやらぬ中、メンバーがステージをはけると、ステージ上空から幕が降り、「Dance Track」へ。スポットライトに照らされ、シルエットのメンバーが1人ひとりロックダンスを披露。抜群のスタイルからくり出される、しなやか且つ力強いダンスが、東京女子流の多彩な魅力を今一度認識させる見事な演出であった。

後半では、椅子を使ったエレガントなダンスを見せつけると、幕が上がりパープルやブルーのフリルを装飾したゴージャスな新衣装を身につけたメンバーが登場。“おお!!”という、アスタライトたちの驚きと喜びが混ざり合った歓声がステージに注がれた。

「月とサヨウナラ」では椅子を自由自在に使いこなしたダンスを披露。その後、「Good Bye Lonely Night」「kissはあげない」「ガールズトーク」を連続でパフォーマンス。女子流の真骨頂である“東京の夜”を連想させ、メンバーの伸びやかで透き通った歌声と、一糸乱れぬダンスにいつの間にか口角が上がり、右手を突き上げ、歓声を上げてしまう。

ライブ開始から、一気に13曲を披露し、ようやくMCゾーンへ突入。リーダーの庄司は、“5月4日、ここZepp Shinjukuにお集まりいただき、本当にありがとうございます! なんと本日、チケット、ソールドアウト!”と叫ぶと、地鳴りのような歓声がこだました。続けて、“明日5月5日が、私たち東京女子流のデビュー記念日となります。その前日にこうして、アニバーサリーライブでみんなに会えたことがとても嬉しいですし、しかも満席で迎えることができて本当に嬉しいです! そんな今日はこれまでの女子流の歴史を詰め込み、プラスでこれからも私たちも詰め込んだライブにしていきたいと思います”と、充実感を滲ませながら話した。

MCでは、同ライブに向けてのリハーサル時に起こったエピソードを明かした。グループの精神的支柱を担う存在の中江友梨が、“この14周年ライブに向けて毎日リハーサルをしてきたわけなのですが、運動量がすごかったんですよ! 毎日有酸素運動しているみたいな感じだったので、すごく食を欲するわけですね”と、意味深に切り出すと、新井が重ねるように“みんなで、お店の名前をせーの!で、言わない?”と、提案。そこに山邊が、“ちょっと! 先に説明しないと、誰も何の話かわからないじゃん!(笑)”と、慌ててフォロー。中江は、“ひとみ、ちょっと待ってて! 私たちはね、リハーサルでたくさん動くので、よく食べてよく動く子たちなんですけど、リハーサル中もすっごい空腹で、空腹に入れたあれは最高だったんですよ~”と、意味深な振りを入れると、メンバー全員で“銀だこー!”と叫んだ。中江は続けて、“はい、銀だこです(笑)。ちょっと揃って言うほどのことでもなかったかもしれないです(笑)”と、苦笑い。庄司は、“この微笑ましかったエピソードをみなさんに伝えたかったんです(笑)。 聞いてくれてありがとうございます!”と、ニコリと笑みを浮かべながら頷いた。

中江は、MC中に“14年間ずっと一緒にいても、お互いのことが好きで”と口にしていたが、まさに女子流メンバーが14年の年月を経て、積み重ねてきた信頼感や安心感は、確固たるものなのだと改めて認識させられた。

庄司は、“このライブのタイトルが、<フォーリンラブの時>ということで、今日来てくれたみんなが女子流に恋に落ちる時間にしたいな”と話すと、アスタライトからは、割れんばかりの拍手と歓声が送られた。

“次の曲からは、特に私たちにとって大切な曲たちを詰め込んでみました。じっくり聴いてください”と、庄司が呼びかけると、女子流の新たな進化を体現するかのように『ノクターナル』に収録された「Viva La恋心」、「僕は嘘つき」、「days~キミだけがいない街~」を歌唱。1秒1秒を噛みしめるように、充実感いっぱいの表情でパフォーマンスをするメンバーに、オーディエンスも全身全霊で応える。その後、2013年リリースの『約束』から、デビュー曲の「キラリ☆」をパフォーマンス。リリース当時、10代だったメンバーたちが成長して披露する姿に、会場全体が感動の渦に包まれた。

庄司は、“今日は大切な時間を本当にありがとうございました! 最後に、私たちからみなさんへ新曲のプレゼントです”と、最新曲で、同ライブのタイトルにもなった「フォーリンラブな時」を届けて、本編は終了。

赤いペンライトを振った満員のアスタライトたちの“アンコール!”が巻き起こると、しばらくしてライブTシャツをメンバーカラーにアレンジした衣装に着替えたメンバーが再登場。

山邊が、“アンコールありがとう!”と満面の笑みで叫ぶと、庄司は“またまた新曲いっちゃうよ!”と呼びかけ、アンコール1曲目「datura」をパフォーマンス。4月のワンマンライブ以来、2度目の披露ではあったが、爽快なロックチューンに会場のボルテージは急上昇。

庄司は、“立て続けに新曲を披露させていただきました! みなさん、いかがでしたか!”と、呼びかけるとアスタライトが“最高~!”と全力で返す。“今日はかけがえのない、この日しか作れないものを作りたいと思って、最初から最後までやってきました。改めまして本日5月4日、Zepp Shinjukuに来てくれたアスタライトのみなさん、本当にありがとうございます!”と、庄司は何度も感謝の気持ちを伝えた。

メンバー1人ひとりが、アスタライトに向けて話し始める。

山邊は、“まずはみなさん、大切な時間を使って、いろんな想いでこの会場に遊びに来てくださって、そして私たちの14周年ライブをともに迎えてくださって、本当にありがとうございます! まだまだ未熟な私ではあるんですけども、歌って踊ってる時間がとても楽しいなっていうのを心の底から感じましたし、こうやっていつも応援してくださってるみなさんだったり、久しぶりのみなさんのお顔も見れて、とっても嬉しかったです。ここまで来るまでに何度も諦めそうになったこともたくさんありましたが、このステージに立った時、みんなの顔を見て諦めなくてよかったなと思ったし、まだまだみんなとともに夢をたくさん見続けていきたいなと思ったので、ここにいるみんなは絶対に私たちについてきてほしいです!”と、感謝の気持ちとともに未来への決意を語った。

新井は、“私たち14年活動してきて、これだけ長く活動していてどうですか?と、取材などで聞かれることとかもたくさんあったじゃない。早かったですね、と、ずっと言ったりしてきて。確かに早かったんだけど、その中でも、本当に数々の想い出があって。これまで、山あり谷ありだったけど、このメンバーだったからこそ、本当に酸いも甘いもいろいろ経験してきて、リハーサルの時から、ホント尊いな、愛しいなっていうメンバーの瞬間が見れたりとか、リハの時では完成されなかった、みんなとだからこそ、ライブだからこそ、完成されるものや、物語ができて。より、ぎゅぎゅっとフォーリンラブな時間を、私自身もだし、なんかみんなと一緒に作れて、本当に最高の想い出になりました。女子流の楽曲って、デビュー当時から今の今まで歌ってない曲ってなくて、本当にそれはすごく恵まれてて、私たち自身も誇りに思ってるし、楽曲とともに私たちも成長してきたなってすごく感じるので、これからも楽曲とともに、みんなとともに、そして私たち女子流は進んでいきますので、どうぞよろしくお願いします!”と、言葉を紡ぎ出した。

中江は、“最近、いろんな気持ちになることがすごく多くて、ライブがない時期やコロナ禍の時には、1ヵ月みんなと会わなかっただけで、あれ、寂しいなとか、 みんな私たちのこと忘れてないかなとか臆病になることが多かったんです。今日のライブを迎えるのもすごい緊張してたんですけど、今、本当に迎えることができて嬉しいなって思います。私は、不安になると、歌だったり踊りにも不安な気持ちが出ちゃう時があるんですけど、こうやってライブでみんなの顔見て、みんなと会って、メンバーがこうやって隣にいてくれるっていうのが14年も続いているっていうこの奇跡が、私は本当に信じられないなと、毎日毎日を最近は実感することがすごい 増えました。前からもちろんずっと思ってるけど、より大切にしなくちゃいけないなと思うし、なんか自分の居場所というものが、こんなに大好きな居場所がここにあるっていうのも、メンバーと ずっと応援してくれてるみなさんとスタッフさんが、東京女子流という居場所をこう大事に守り続けてくれたから、こうやって東京女子流が、そして私が活動をここまでしてくれてるんだなと思いました。もう弱気にならずに、そのまま素直に曲にも音楽にもパフォーマンスで表現できるんだから、これからも無限大に東京女子流に私の全身全霊を注ぎ込んで頑張っていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします!”と、自身の正直な心境を打ち明けつつも、感謝の気持ちを改めて表した。

最後に、庄司は“東京女子流はもう、本当に私の人生です。このリハが始まった時点から終わるの寂しかったの。でも、それぐらいきっと自分の中では今日という日がすごく大きなものだったと思うし、 今日改めてこうやってみんなとともに時間を過ごして、とても愛おしくとても幸せな時間でした。そのくらい、この東京女子流として過ごしている時間は、ほかには変えられないんです。ほかの何かで補おうと思っても絶対にできなくて、ここでしか得られないものがあるんです。私は、このリハーサル期間中に1人じゃないって、こんなに心強いんだって。未夢もひとみも友梨も、やっぱりこのメンバーだからこそ、分かり合える気持ちとか感情とかたくさんあって。それを共有し合えたり、言葉にしなくても通じ合えてる、そういう存在が本当に私の中では大きな支えになっていて。それと同じようにみなさんも、この女子流のライブに来れば同じ気持ちを持ったみんながいるし、 みんなは1人じゃないし、私たちもみんながいるし、そうやってまたすぐに大集合できたら嬉しいです。年に1度と言わずに、ぜひすぐに会いに来てくれたら嬉しいです。私もやっぱみんなの姿があるととても安心します。楽しいです。本当に。今、じっくりみんなの顔を見てるんだけど、今日は1人ひとり、あなたとあなたとあなたと、一緒に時間を過ごせてとても幸せでした。本当にありがとうございました!”と、アスタライト1人ひとりと目を合わせながら、力強い口調で語った。

庄司は、“フォーリンラブだね。両思いだね”と、感激した様子で応えると、新井が“今さ、みんなで気持ち分かち合えたじゃない! ぎゅっとしておく! 大好きだよ!!”と呼びかけると、4人がステージの中央でお互いを抱き寄せ、会場からは温かい拍手が送られた。

その後、新井が“みんな、思い思いのペンライトを光らせて!”と叫ぶと、女子流と長年に渡り過ごしてきた大切な楽曲「おんなじキモチ」を全員で合唱。

庄司が、“これが最後の曲です。みなさんよかったらペンライトを白にしてください! 15年目の東京女子流もよろしくお願いします!”と投げかけ、真っ白に染まったZepp Shinjukuの中で、最後の楽曲「STARTING,MY ROAD」を披露した。

山邊は、“私たちのラブをみなさんに対しての感謝の気持ちだったり、大好きという気持ちが詰まっているライブになっていたら嬉しいです。今日は来ていただいて本当にありがとうございました!”と充実の笑顔を見せて幕を閉じた。

今年7月13日(土)、14日(日)には、渋谷でワンマンライブの開催も発表され、15年目の活動に向けて歩みは止めない。

彼女たちが今日見せてくれたパフォーマンスは、もっと多くの人々の心を照らすことになるだろう。東京女子流の最高到達点は未来にある。今後、増々の活躍に期待が高まる。

<東京女子流 14th Anniversary Live ~フォーリンラブな時~>

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