「日本ファンのマナーは素晴らしかった」 23年韓国女王、初の日本ツアー終え清々しく感謝

韓国のイ・イェウォン【写真:Getty Images】

ワールドレディスサロンパス杯最終日

女子ゴルフの国内メジャー・ワールドレディスサロンパス杯は5日、茨城GC東C(6665ヤード、パー72)で最終日が行われた。首位で出た2023年韓国ツアー賞金女王のイ・イェウォン(韓国)は3バーディー、7ボギーの76で回り、通算6アンダーで3位だった。母国で「パーフェクトバニー」と称される21歳。まさかの自滅となったが、最後は日本のギャラリーに感謝を示した。

日本の年間女王・山下美夢有との最終組。ギャラリーは“日韓女王対決”の展開を見守った。

イェウォンは早速、1番パー5で5メートルのバーディーパットを沈めた。それでも、喜ぶのは一瞬。キャディーとグータッチした後は、グリーン上から2番パー3のティーグラウンドを見つめた。

だが、2番を3パットのボギーにした後は、ショットが乱れ始めた。7番パー4からは、3ホール連続でグリーンオーバー。ボギーにした9番パー5で山下に追いつかれ、10番パー4のボギーで首位を明け渡した。

「風が強くて、計算が上手くできませんでした」

初の日本ツアー参戦でいきなり最終日最終組。それでも「プレッシャーはありませんでした。初出場だったので学んでいこうと思って挑みました」と振り返った。終始、淡々とプレー。最後は力尽きたが、ラウンド後は清々しい表情で言った。

「山下選手のことはどんなプレーをするか気になっていました。得意なところ、勉強できるところを見ていましたが、風の攻略が上手でした」

8歳でゴルフを始め、21年にプロ転向した21歳。昨季の韓国ツアーでは3勝を挙げて賞金女王を獲得し、KLPGA大賞、平均ストローク1位と合わせ3冠に輝いた。今大会で、日本のゴルフファンにもインパクトを残した。

「日本のファンはとても熱心で、マナーも素晴らしかったです。資格があったらまた挑戦したいです」

この大会、優勝は母国アマのリ・ヒョソン。15歳176日で日本ツアー最年少優勝を飾った。イェウォンは「アマチュアでトップレベルだとは承知の上だった」とクールにコメント。最後まで「悔しい」とは口にせず、コースを後にした。

THE ANSWER編集部

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