景徳鎮の古染付など一堂に 多治見市美濃焼ミュージアムで中国陶磁展

企画展「中国陶磁~よみがえる山本コレクション・磁器編」のチラシ

 【東濃】多治見市美濃焼ミュージアム(多治見市東町)は、企画展「中国陶磁~よみがえる山本コレクション・磁器編」を開催している。コレクターの山本正之氏から寄贈された中国陶磁の中から、磁器編として古くから日本人に好まれた景徳鎮の窯元の古染付などを展示紹介する。前期の会期は6月30日まで。

 景徳鎮の窯元の作品は、宋代から中華民国時代にかけて世界に多大な影響を与えた。古染付は、茶の湯の流行とともに日本の茶人が注文したと考えられ、やや厚手に作られて変化に富んでいる。志野や織部など美濃桃山陶の風合いも感じさせ、美濃焼に大きな影響を与えたことがうかがえる。

 前期の展示会では、宗・元代の青磁、白磁、黒釉(ゆう)の器とその産地の窯元を紹介する。黒釉が目を引く天目茶碗を生産した建窯をはじめ、磁州窯、耀州窯などの時代を彩った焼き物を一堂に展示する。

 7月3日からの後期の展示会は明・清代の鮮やかな色絵磁器の紹介を予定している。開館時間は午前9時から午後5時。観覧料は一般320円。月曜日は休館。問い合わせは、同館(電話0572.23.1191)まで。

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