知ってる?ごぼうは切り方によって栄養がアップする!いつもの下ごしらえで栄養を損なわないためには?

買ってきた食材に含まれる栄養を、下ごしらえや切り方など調理法によって減らしてしまうのは避けたいですね。ごぼうの栄養を損なわないための下ごしらえと切り方についてご紹介します。

★しいたけの干し方は★

ごぼうのアクにはポリフェノールがいっぱい

食物繊維が豊富なごぼう。食物繊維には血糖値の急上昇を防いだり、便秘を解消したり、大腸がんを予防するなどさまざまな健康効果があります。

また、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が豊富な点も見逃せません。クロロゲン酸は免疫力アップや脂肪燃焼効果が高い成分で、多く含まれているのは皮の部分。真っ白な洗いごぼうだと含有量は少ないので、泥つきを選びましょう。

ごぼうはアク抜きするのが常識とされてきましたが、アクとして流れ出るなかにクロロゲン酸や水溶性食物繊維も含まれています。また、香りやうまみも抜けてしまいます。多少のえぐみもおいしいもの。栄養を損なわないためには、アク抜きなしの調理がおすすめです。

ごぼうはアク抜きをせず脂肪燃焼に効くクロロゲン酸をしっかりとる

【DATA】
旬:夏〜冬
保存期間:2〜3日(洗いごぼう、冷蔵庫)
主な栄養素:中1本(正味180g)食物繊維10.3g、カリウム576mg、カルシウム83mg(生)

【注目成分】
・食物繊維
水分を吸収して膨らむ不溶性食物繊維(リグニン)と、粘着性の高い水溶性食物繊維(イヌリン)が含まれている。

・クロロゲン酸
ポリフェノールの一種。脂肪を燃焼させたり、免疫力を高める働きがある。

【選び方】
泥つきのものを選び、弾力があって太さが均一で太すぎないもの。ひげ根は少ないほうがよい。

【保存法】
泥つきのものは新聞紙に包み冷暗所へ。夏場は水洗いしてラップに包み、冷蔵庫の野菜室へ。

POINT
ごぼうに含まれる不溶性食物繊維のリグニンは抗菌作用の高い成分。大腸がんの予防に効果を発揮します。

下ゆではレンジで加熱する

アク抜きだけでなく、下ゆですることでもクロロゲン酸は流出してしまいます。これを防ぐには電子レンジでの加熱がおすすめです。

リグニンを増やすにはささがきが◎

大腸がんの予防に働くリグニンは、切り口に出てくるという特徴があります。
リグニンを多くとりたいなら、断面積の広い切り方を選ぶのが得策。
ささがきがベストです。

※この記事は『調理 保存 食べ方で 栄養を捨てない食材のトリセツ』落合敏監修(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。


監修者
栄養学博士・管理栄養士 落合 敏

おちあい•とし●千葉県立衛生短期大学教授、茨城キリスト教大学食物健康科学科教授、天使大学大学院非常勤講師などを務める。食べ物の栄養効果についてのわかりやすい解説が人気。『食べるクスリ 甘酒ヨーグルト』(主婦の友社)ほか著書、監修書、多数。

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