中国浙江省、世界クラスのAIoT産業クラスターを構築

中国浙江省、世界クラスのAIoT産業クラスターを構築

浙江省嘉興市南湖区にあるデジタル体験センター「大運河数字詩路e站」の展示ホール。(2023年10月11日撮影、嘉興=新華社記者/徐昱)

 【新華社杭州5月6日】人工知能(AI)とモノのインターネット(IoT)を掛け合わせた「AIoT」産業はここ数年、中国浙江省のデジタル経済発展の重点分野となっている。同省はこのほど、「AIoT産業クラスター建設行動計画」を発表した。世界クラスのAIoT産業クラスターの構築を進め、関連産業の一定規模(主要業務の年間売上高2千万元、1元=約21円)以上企業の売上高を2027年までに1兆5千億元、30年までに2兆元以上にするとした。

 AIoT産業は主にスマート感知、スマートネットワーク、スマートコンピューティング、スマート制御、スマート応用などの分野を含む。同省のAIoT産業クラスターには現時点で、一定規模以上企業3768社が集積し、うち11社は全国電子情報企業上位100社に選出されている。2023年のAIoT産業クラスターの売上高は1兆1500億元だった。

 計画は2027年までにAIoT産業クラスターの一定規模以上企業のうち、売上高1千億元以上の企業が3社、500億元以上が6社、100億元以上が20社を実現し、新規上場企業は10社を目指す。クラスターの研究開発支出が売上高に占める割合を5.5%とし、省内に産業規模500億元以上の中核エリア5カ所を建設する計画という。

 同省は計画の実現に向け、科学技術イノベーションの優位性の形成、良質なプロジェクトの誘致強化、産業チェーンの強靭(きょうじん)さと安全性の引き上げ、産業プラットフォームのレベルアップ、企業・事業者など市場主体の育成強化、フルタイム・フルカバー活用シーンの創出、オープンな産業エコシステムの構築、新型インフラの性能向上、産業人材の育成などの特別行動に取り組む。杭州を「中核」とし、寧波と嘉興を「両極」に、省内各市が共同発展する産業構図を構築する。

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