大像山石窟を訪ねて 中国甘粛省

大像山石窟を訪ねて 中国甘粛省

 【新華社天水5月6日】中国甘粛省天水市甘谷県の県城(中心市街地)南西に、古代シルクロードの重要な遺跡の一つである大像山石窟がある。2001年に中国国務院から第5次全国重点文物保護単位(国宝・重要文化財)の指定を受けた。山肌に沿って「西低東高」に連なる遺跡は東西2区に分かれ、西区には15カ所の古建築、東区には22カ所の石窟が現存する。

 同遺跡で最も重要なのは山の中腹にある6号窟で、高さ34メートル、幅14メートル、奥行き4.5メートルの空間に、高さ23.3メートル、肩幅9.5メートルの仏像が鎮座している。地上200メートルの高さにあり、岩山から削り出された大仏としては中国で最も高い場所にある。石芯に塑土を盛って仕上げた唐代の石胎泥塑(せきたいでいそ)大仏で、早期のガンダーラ仏に見られるひげ、グプタ朝時代の仏像の螺髪(らほつ)があると同時に、頭頂部にある螺旋型の高い肉髻(にっけい)は北魏から盛唐の時代の要素を反映している。仏像に短いひげがあるのは特に珍しく、西域文化の影響が見て取れる。(記者/張智敏、馬希平、張睿)

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