金代の磚室壁画墓3基を発見 中国山西省

金代の磚室壁画墓3基を発見 中国山西省

山西省長治市で発掘された金代磚室壁画墓のM19墓西壁。(資料写真、長治=新華社配信)

 【新華社太原5月6日】中国山西省の長治市文物保護研究センター(長治市考古研究所)は、同市潞城(ろじょう)区羌城(きょうじょう)村周辺で金代の擬木構造磚(せん)室壁画墓(磚はれんがの意)3基を発掘したと明らかにした。壁画は内容が豊かで、生き生きと写実的に描かれ、当時の生産や生活、文化、芸術などを研究する上で新たな資料になる。

金代の磚室壁画墓3基を発見 中国山西省

山西省長治市で発掘された金代磚室壁画墓のM20墓南壁に描かれた労働図。(資料写真、長治=新華社配信)

 同センターの楊柳(よう・りゅう)館員によると、山西省考古研究院と長治市文物保護研究センターが2023年11月に22基を発掘。うち3基(M19、M20、M21)が金代の擬木構造磚室壁画墓だった。

金代の磚室壁画墓3基を発見 中国山西省

山西省長治市で発掘された金代磚室壁画墓のM20墓北壁。(資料写真、長治=新華社配信)

 M19、M20墓の題記には、造営年が金の承安4(1199)年、立墓者(墓を建てた人)が和進と記されていた。M21墓は両墓の中間で見つかった。

金代の磚室壁画墓3基を発見 中国山西省

山西省長治市で発掘された金代磚室壁画墓のM20墓西壁。(資料写真、長治=新華社配信)

 M19墓は和進の母方の祖父母の改葬墓で、北壁の壁画には厨房で料理をする女性、馬に水を飲ませる男性など千年前の穏やかな農村生活の様子が描かれていた。M20墓は和進の両親の墓だった。

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山西省長治市で発掘された金代磚室壁画墓のM19墓北壁。(資料写真、長治=新華社配信)

 楊氏は3基の墓について、盗掘による破壊があるものの、残された墓の構造は山西省南東部の金代擬木構造墓の特徴を反映していたと説明。墓の細部や壁画に描かれた建築物は当時の建築を研究する上で重要な実証材料になると語った。(記者/王学濤)

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山西省長治市で発掘された金代磚室壁画墓のM19墓東壁に描かれた壁画。(資料写真、長治=新華社配信)

金代の磚室壁画墓3基を発見 中国山西省

山西省長治市で発掘された金代磚室壁画墓のM20墓南壁に描かれた備宴図。(資料写真、長治=新華社配信)

金代の磚室壁画墓3基を発見 中国山西省

山西省長治市で発掘された金代磚室壁画墓のM21墓。(資料写真、長治=新華社配信)

金代の磚室壁画墓3基を発見 中国山西省

山西省長治市で発掘された金代磚室壁画墓のM21墓北壁に描かれた壁画。(資料写真、長治=新華社配信)

金代の磚室壁画墓3基を発見 中国山西省

山西省長治市で発掘された金代磚室壁画墓のM19墓南壁に描かれた壁画。(資料写真、長治=新華社配信)

金代の磚室壁画墓3基を発見 中国山西省

山西省長治市で発掘された金代磚室壁画墓のM21墓東壁に描かれた壁画。(資料写真、長治=新華社配信)

金代の磚室壁画墓3基を発見 中国山西省

山西省長治市で発掘された金代磚室壁画墓のM21墓西壁に描かれた壁画。(資料写真、長治=新華社配信)

金代の磚室壁画墓3基を発見 中国山西省

山西省長治市で発掘された金代磚室壁画墓のM20墓西壁に描かれた西宅図と二十四孝図(部分)。(資料写真、長治=新華社配信)

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