【関東大学選手権】日体大が専修大を下して連覇を達成!

5月5日、国立代々木競技場第二体育館を舞台に、関東大学選手権大会(男子)、通称スプリングトーナメントの最終日が行われた。決勝戦で顔を合わせたのは、準決勝で大東文化大を下した日体大と、山梨学院大を下した専修大。試合は日体大が逃げ、専修大が追い掛ける白熱の展開となった。

1Qで20‐16と、先手を打ったのは日体大だった。#4小澤飛悠が3Pシュートでバスケットカウントを獲得するなどチームを盛り上げ、ベンチから投入された#9大森尊之もドリブル突破で速攻をねじ込む。対する専修大は#97ジョベ モハメドや#8介川アンソニー翔の力強いプレーで付いていくものの、オフェンスが単発に終わってリズムに乗れない。2Qに入っても、#97モハメドが#23ムトンボ ジャンピエールに対して2ファウルとなり一時ベンチに下がるなど、苦しい展開が続いた。その間、日体大は激しいディフェンスから#4小澤らが速攻を決めてじわじわとリードを拡大する。伏兵・#52小田健太の3Pシュートも良いところで決まり、41‐33と8点リードで試合を折り返した。

豪快なダンクも決めた#23ムトンボ ジャンピエール

3Q、何とか追い付きたい専修大は、#12市場脩斗のジャンプシュートや#8介川のドライブで反撃。さらに#97モハメドの豪快なダンクで、4点差(40‐44)まで詰め寄った。それでも、この勝負どころで日体大は#4小澤が価値ある3Pシュートを射抜き、再び7点差に。3Q終盤、#12市場が難しいタップシュートでバスケットカウントを決めるビッグプレーを成功させて再び4点差にしたが、日体大はブザーギリギリで#9大森がドライブをねじ込むなどそれ以上は詰めさせない。58‐52と、日体大の6点リードで最終Qへ。

するとこの4Qは、ベンチから出てきた#1コネ ボウゴウジィ ディット ハメードが大爆発。4Qが始まってからの5分間に一人で連続11得点を挙げ、69‐56とリードを広げることに成功する。その後も日体大は#1コネと#9大森のホットラインが機能し、専修大を突き放しにかかった。専修大も#31松野遥弥のシュートなどで追いすがるが、追い付くには至らず。日体大が84‐75で大会連覇、22回目の優勝を飾った。

日体大の藤田将弘監督は、開口一番「自分たちのバスケットができたかなと思います」と満足げ。特に「1試合80点以上」をコンセプトにしているオフェンスは、決勝戦でも84得点と、プランどおり。専修大は平均身長の高いチームだが、「フルコートという我々の舞台では、身長はあまり関係ない。それに加えて3Pのパーセントを上げていけば、平均身長の高いチームとも戦えます。日体大は昭和の時代からこのスタイルを変えずにやってきて、それが今のライオンズにもある」と語っていた。

反対に、「オフェンスがかみ合わなかったです」とは専修大の佐々木優一監督だ。決勝戦では5人が2桁得点を挙げたものの、「トーナメント戦ですから、今日で言えば日体大の大森選手のように、誰かポンと爆発する選手がいれば勢いに乗れると思います。でもうちは満遍なく点は取れても、ビハインドを背負ったときに『俺が』という中心選手が出てこなかった」と反省の弁。その差が明暗を大きく分けたのかもしれない。

惜しくも準優勝に終わった専修大は今後のさらなる進化が楽しみ

最優秀選手賞は日体大#23ジャンピエールが受賞。また、ベスト8の3位以下の順位は大東文化大、山梨学院大、日本大、神奈川大、拓殖大、早稲田大という顔ぶれになった。大会の模様は5月25日発売の月刊バスケットボール7月号に掲載する。

(月刊バスケットボール)

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