【思い出の買い物も…イトーヨーカドー福島店がまもなく閉店へ】約40年の歴史に幕

【大変厳しい状況だ…空洞化懸念されるJR福島駅周辺】閉店するイトーヨーカドー福島店利活用の動き

ゴールデンウイークは福島県内も各地でにぎわいをみせたましたが、約40年の歴史に幕を下ろした場所もあります。

JR福島駅西口の顔ともいえる「イトーヨーカドー福島店」が5月6日で営業を終えます。街の人からは閉店を惜しむ声や駅前の空洞化を心配する声などが聞かれました。

■星拓磨カメラマンリポート

「福島市の駅前で40年近く営業を続けてきたイトーヨーカドー福島店。きょうその歴史に幕を下ろします」

JR福島駅西口の目の前にある総合スーパーのイトーヨーカドー福島店。

開業は約40年前の1985年です。食料品や衣料品の販売、飲食店や専門店も入る福島市を代表する大型商業施設として長年、親しまれてきました。

ただ、ここ数年業績不振が続いていたイトーヨーカドーは親会社が運営の合理化策で福島県内からの撤退を決定しました。

福島店は6日19時で営業を終了します。

■大川悠輔記者

「きょうでイトーヨーカドー福島店が閉店するということで、開店前から多くの利用客の姿があります」

営業最終日の6日は多くの客が訪れ、買い物を楽しんだり店舗の写真を取るなど閉店を惜しんでいました。

■女性(子ども連れの夫婦)

「寂しいですね、よく来ていたので」

■男性(子連れ)

「おもちゃとかもここで買ってあげたりしたという思い出もあったので、ちょっと寂しいです」

■女性

「結構利用していたけど、どうしようもないね。いままで利用させてもらってありがとうございました」

そして、こんな声もー

■男性

「何かないと困るじゃないの。早くお客さんが安心できるようにしてもらいたい」

イトーヨーカドーの撤退を巡っては、今月26日に閉店する郡山店を、同じグループ企業の「ヨークベニマル」が店舗を引き継ぎます。

しかし福島店については、閉店後の店舗や土地の利活用の方針が決まっておらず、駅前の空洞化など今後の地域経済への影響を心配する声も上がっています。

まもなく閉店するイトーヨーカドー福島店の前に大川記者がいます。

■大川悠輔記者

福島市のJR福島駅西口にあるイトーヨーカドー福島店の前に来ています。営業はこの後、午後7時までということですが、この時間も店には最終日の様子を見届けようと多くの利用客の姿があります。

イトーヨーカドー福島店については閉店後、店舗をどうするのかその利活用の方針が決まっていませんが、街の人からは新たな商業施設の出店などを望む声も聞かれました。

■男性

「スーパーが近辺にないので、できてくれたらうれしい。子どもも遊べるところがあれば、一番かな」

■男性

「生活雑貨や食料品が揃った店が使いやすいので、そういった店が後継店になればいいと思う」

■女子大生

「前サイゼリヤが入っていて、手軽に学生が食べれるファミレスとかもあったらありがたいので、何か入ってもらえたらうれしい」

福島市の駅前を巡っては、イトーヨーカドーと反対側の東口でも再開発事業の計画の遅れや見直しが相次いでいて駅前の空洞化を心配する声も上がっています。

福島店が閉店した後の利活用については、ヨークベニマルが「前向きに店舗の出店を検討したい」と言及しているほか、全国展開する大手スーパーにも出店を模索する動きがあり、今後、具体的な検討が進むとみられています。

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