さばのカロリーは高いが糖質は低い!~ダイエット中の食べ方まで解説~

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塩焼きや味噌煮などメニューが豊富なさばは、私たちの食卓に並ぶ身近な食材の1つといえるのではないでしょうか。

そんなさばのカロリーは高く、糖質は低めです。

そこで当記事では、さばの中でも秋から冬に旬を迎える「真さば」について、カロリーや糖質量はどのくらいなのかをわかりやすくお伝えしていきます。

また、ダイエット中にオススメなさばの食べ方についてもご紹介しますので、最後までお付き合いください。

さばのカロリー・糖質(100gあたり)

さばは一切れ(100g)あたり211kcal、糖質は0.3gと、一般的な食材の中ではカロリーが高く、糖質は低いです。
半身のさば(200g)は422kcalですから、どんぶり1杯のご飯(250g)よりも高カロリーとなります。
ちなみに、ご飯250gは390kcalです。

●塩さばはどうか
塩さばは生のさばを塩蔵したものですから、カロリーや糖質は大きく変わりません。
ただし、塩さばは塩蔵の過程で水分が抜けます。
そうすると生のさばより身が引き締まるため、100gあたりで換算するとカロリーが高くなるでしょう。

参考までに、塩さばは1切れ(100g)で263kcal、糖質0.1gです。

焼き、味噌煮、竜田揚げのカロリー・糖質は?

調理法別でカロリーや糖質を比較すると「焼き(※1)<味噌煮(※2)<竜田揚げ(※3)」の順に、カロリーや糖質が高くなっていくでしょう。

(※1)生さばに塩をなじませて焼いたもの
(※2)生さばを味噌や砂糖などの調味料で煮たもの
(※3)合わせ調味料の中に生さばを漬け込み、片栗粉をまぶして油で揚げたもの

なぜなら、調理方法には「焼く」「煮る」「揚げる」などがあり、使用する調味料や油の量によりカロリーや糖質量が変わるからです。
したがって味噌や砂糖を多く使う味噌煮や、油をたくさん使う竜田揚げは、焼きさばよりカロリーや糖質が高くなります。
なお魚の調理法は、鮮度のよい順に①刺身、②塩焼き、③照り焼き、④煮つけ、⑤揚げ物が適しているといわれています。
これは、鮮度のよいものは魚の臭み成分の変化が少なく、切り身のプリプリ感もあるからです。
ゆえにカロリーや糖質が気になる方だけでなく、魚本来の味を楽しみたい方は、ぜひ新鮮なさばを手に入れて刺身や塩焼きにしてみてくださいね。

●さば寿司はカロリー・糖質が高い?
さば寿司1貫は57kcal、糖質は5.9gと、握り寿司の中ではカロリーがやや高め、糖質は普通です。

参考までに握り寿司1貫あたりのカロリーと糖質を比べてみましょう。

さば カロリー57kcal 糖質5.9g
まぐろ カロリー43kcal 糖質5.9g
あじ カロリー42kcal 糖質5.9g
いか カロリー34kcal 糖質5.9g
甘エビ カロリー34kcal 糖質5.9g

上の表から、さばはほかの寿司よりも高カロリーであるとわかりますね。
一方で、糖質はどの寿司も同じです。これは魚介類はどれも糖質が少なく、酢飯由来の糖質が大きく影響しているからです。
さっぱりした風味が特徴の酢飯は砂糖が多く使われているため、味付けをしていないご飯と比べてもカロリーや糖質量が高くなります。
ゆえにカロリーや糖質が気になる方は、酢飯の量を少なくするとよいですね。

さばの栄養素

さばには、健康に気を使う人にとって嬉しい栄養素がたくさん入っています。

①たんぱく質
さばには良質のたんぱく質が含まれます。たんぱく質は、筋肉や臓器のもととなる栄養素です。

②DHA(ドコサヘキサエン酸)
DHAは体内で合成できず食事から摂る必要があることから、必須脂肪酸と呼ばれています。DHAは、中性脂肪やコレステロールを下げる効果が期待できます。

③EPA(エイコサペンタエン酸)
EPAもDHAと同じく、必須脂肪酸の1つです。EPAには、血液をサラサラにする働きがあります。

④ビタミンD
ビタミンDは、正常な骨格と歯の発育促進に欠かせません。小腸でのカルシウムとリンの吸収を促進させて、神経伝達などを正常に行う働きがあるビタミンです。

●EPAはダイエット効果があるって本当?
動物実験の段階ですが、EPAやDHAを摂取すると体脂肪の減少や体温の上昇が見られるとの報告があります。
私たちの体には脂肪をため込む「白色脂肪細胞」と、脂肪を分解する「かっ色脂肪細胞」が存在します。
最近になって、白色脂肪細胞がかっ色脂肪細胞のような働きをする「ベージュ細胞」になることがわかってきたのです。
このかっ色脂肪細胞やベージュ細胞の働きを強めるのが、EPAやDHAというわけです。
よって体重が気になる方は、さばなどに含まれるEPAやDHAを積極的に摂るとよいでしょう。

ダイエット中にさばを食べる際の注意点

ダイエット中にさばを食べる際は、カロリーの摂りすぎに気を付けてください。
お伝えしているように、さばはほかの魚介類と比べてカロリーが高めです。
これは寿司に限ったことでなく、切り身として食べる場合も同じです。

さば カロリー211kcal
たら カロリー72kcal
さけ カロリー124kcal
※一切れ(100g)あたり

このように、さばはたらやさけと比べて2~3倍もカロリーが高くなります。
その理由は、さばにはDHAやEPAといった脂質が多く含まれているからです。
DHAやEPAは健康に嬉しい働きをしますが、カロリーは高めです。
したがって、どうしてもカロリーが気になる方は小さめの切り身を選びましょう。

●糖質制限中はどうか
さばは低糖質ですから、糖質制限中でも安心して食べられる食材といえます。
ただし、煮つけや味噌煮、竜田揚げは糖質が高くなるため、刺身や焼きがオススメです。

●お店で選ぶならさばの塩焼き定食
外食でよく見かけるのは、さばの味噌煮や塩焼きですよね。両者を比較してみましょう。

さばの味噌煮定食 カロリー630kcal 糖質34.3g
さばの塩焼き定食 カロリー569kcal 糖質27.5g
※さば120g、ご飯200g、わかめの味噌汁、漬物がセットになった定食メニューです。

このようにさばの塩焼き定食は、味噌煮定食よりカロリー・糖質共に低いことがわかります。
繰り返しになりますが、さばの味噌煮は砂糖やみりんといった調味料をたくさん使っているため、カロリーや糖質が高くなるからです。

手軽に食べられるさば缶もオススメ

ここでは、さば缶をオススメする3つのポイントを解説していきます。

①さばには高い栄養価がある
さば缶(水煮)は、さばの切り身に比べるとカルシウムは約43倍、DHA・EPAは約1.3倍も多く含まれます。
これは高温高圧調理で作られた缶詰は骨まで柔らかくなるので、さばを余すことなく食べられるからです。
あばら骨付近の脂が多い場所もそのまま缶詰に入れられるため、DHAやがEPAも多くなります。
塩分が気になる方は、食塩が入っていない水煮缶を使用するのがオススメです。

②調理がしやすい
さば缶は調味加工されているため、そのまま食べることもできます。
さば缶を料理に使用する場合にも、下処理がいらないので使い勝手がよいです。
とくにさば缶の中でも「水煮缶」は和・洋・中のどの食材や調味料とも合うため、アレンジの幅も広がります。

③コストパフォーマンスがよい
さば缶は、手ごろな価格のためコストパフォーマンスに優れています。
また近年のさば缶ブームで多くの企業が色々な商品を販売していて、選べる楽しさもあるのもよいですね。

参考記事:サバ缶の栄養成分~体に良いと言われる理由についても徹底解説~

まとめ

以上、さばは高カロリー・低糖質な食材であることがわかりましたね。
ただし、砂糖やみりんなどの調味料や油をたくさん使った味噌煮や竜田揚げは、高カロリーかつ高糖質です。
そのためカロリーや糖質が気になる場合は、刺身や焼きを選ぶとよいでしょう。
さらにさばには、DHAやEPA、ビタミンDが豊富に含まれる点も嬉しいですね。

今回の記事により、青魚の代表であるさばを美味しく食べて、楽しくダイエットしていただけると嬉しいです。

■教えてくれたのは・・・

シンクヘルスブログ編集部

糖尿病に強みを持つ健康管理アプリを展開するシンクヘルス社のオウンドメディア。ダイエット、糖尿病の食事、マインドフルネスなど幅広い健康情報について、管理栄養士や臨床心理士、運動指導士などの専門家陣が確かな根拠をもとに執筆している。

参考元:さばのカロリーは高いが糖質は低い!~ダイエット中の食べ方まで解説~(シンクヘルスブログ)

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