丸山礼「言動一つ一つ気を付けながら演じています」――「くるり~誰が私と恋をした?~」インタビュー

TBS系では、火曜ドラマ「くるり〜誰が私と恋をした?〜」が放送中。ある事故で自分の名前をはじめ、自分にまつわるすべての記憶をなくした緒方まこと(生見愛瑠)が、手元に残された一つの男性用の指輪をめぐって、“恋の相手”と“本当の自分”を探すラブコメミステリーだ。

記憶喪失になったことで、まことの世界はくるりと一変。かばんの中には見覚えのない男性用の指輪が入っていたが、誰に贈るつもりだったのか思い出せない。そんなまことの前に、自称・元カレの西公太郎(瀬戸康史)と、自称・唯一の男友達の朝日結生(神尾楓珠)、自称・運命の相手の板垣律(宮世琉弥)の3人の男性が現れ、恋の四角関係が幕を開ける。

今回は、記憶を失くしたまことの初めての友達・平野香絵を演じる丸山礼さんにインタビュー。役作りで意識していることや、撮影エピソードを語ってくれた。

――初めに、香絵を演じてみていかがでしょうか?

「まことの記憶がなくなってから最初の友達役で、それまではただのお向かいさんでしたが、困っているまことに全力で寄り添っている感じです。私も普段おせっかいな方なので、そういうところは香絵と似ている部分があるなと感じています」

――周りからの反響やSNSの盛り上がりはいかがでしょうか?

「友達は、会って第一声に『くるり見てるよ』と言ってくれて、王様のブランチメンバーもドラマの話をたくさんしてくださいます。また、ネットで自分と香絵の名前を検索したりもしています。『私とともさか(りえ)さんの役柄が、まこっちゃんにとって癒やしになっている』などのコメントもあり、好印象を持ってくださっている方が多くてうれしいです」

――香絵のキャラクターや衣装など、ポップでかわいらしい印象を受けました。役作りはどんなことを意識されていますか?

「香絵はもともと漫画家になりたかった夢を諦めて、3Dラテアート職人になるためにカフェで働いています。見た目は派手めな服やヘアメークで、いろいろな人生経験をしてきているんだなと見た目からも伝わるように、皆で話し合いながら作っています」

――演じていて難しいと感じることはありますか?

「少しの表現が考察につながってしまうので、監督からも細かい表情や言い方の変化をつけてほしいと依頼があり、言動一つ一つ気を付けながら演じるようにしています」

――一番印象深いシーンをお聞かせください。

「第3話のバナナドーナツを分け合うシーンは、まことの昔の口癖は変わらないという朝日くんのときめきにジーンと来ました。また、第1話のクローゼットを見てまことの性格について話し合う演技は、声のテンションや表情に変化を付けるのが大変だったので思い出深いです。まことのクローゼットからいろいろな人格があったんじゃないかなというところが、今後につながるような気がしています」

ハイテンション具合にまだちょっと困惑!?

――あらためて、生見さんの女優としての魅力をお聞かせください。

「スイッチのオン・オフが上手な方だなと思います。普段は私とキャピキャピしていますが、スイッチが入ると顔や目の動きが一瞬で変わります。何かを見つめているだけでもいろいろな感情が湧き上がって見えるので、演技のレベルの高さを肌で感じています」

――実際にお芝居で心ひかれる時はありましたか?

「あります! 記憶喪失のキャラクターなのでやりづらさもたくさんあると思いますが、監督の要望にも応えながら見事に演じていてすごいなと思います」

――共演者の方たちの最初の現場での印象はいかがでしたか?

「めるる(生見)は最初クールなイメージでしたが、会った初日の待ち時間にいろいろなお話をして、連絡先を交換するほど仲良くなりました。また、撮影の空き時間があった日は、その間に2人でご飯を食べに行き、たまたまその日が私の誕生日で、めるるがお支払いをしてくれていました。よく使っているシャンプーもプレゼントしてくれてうれしかったです」

――瀬戸さんや神尾さん、宮世さんはいかがでしょうか?

「瀬戸さんは昔から好きだったので、若い頃のブログを読んでいたことや事務所のことなど、いろいろお話をしています。神尾さんはクールな印象がありましたが、笑うとかわいい部分もあり。それでいて深い演技をされるので、そのギャップに驚きました。宮世さんはまだあまりご一緒していないので、目が合うたびにドキドキしています。お若くしてアーティスト活動や俳優業もされていてすごいなと思います」

――神尾さんが初期の取材の時に、本読みから爆笑していて楽しい現場になるに違いないとおっしゃっていましたが、実際、撮影現場の雰囲気はいかがでしょうか?

「まだ主要キャストの皆さんとしかあまり絡んでいないですが、皆さんコミュニケーション能力が高くておしゃべりな方が多い印象です。私がブツブツと台本を読んでいると、事務所の先輩の瀬戸さんを筆頭に、皆さんが続々と本読みに付き合ってくださって、すごく和気あいあいとした雰囲気で進んでいます。また、スタートの合図がかかると、1秒前まではしゃべっていたのに1秒後にはもう切り替わっていて、皆さん一瞬でプロの顔になります。そこに私も必死に付いていっている感じです」

――現場では丸山さんの突然始まるミニコントに、瀬戸さんが乗っかり盛り上がっていたとお聞きしました。

「そうですね。瀬戸さんは大人の余裕があり、逆に私に『礼ちゃん何か面白いことないの?』と目で訴えてきます(笑)。宮世さんとはこの間初めて一緒になりましたが、私とめるるは割とテンションが高めなので、このハイテンション具合にまだちょっと困惑していました」

――それは常に現場を楽しませたいということでしょうか?

「私の立ち位置的にも、コミカルな面を求められているのかなと思う時もあります。笑いがウケなかった時は、めるると『あちゃー』と言って笑い合っています」

――現場の仲が深まっていると感じますが、丸山さん流の共演者との距離の縮め方はありますか?

「私は結構、人の様子をうかがってしまうタイプなので、そこまでぐいぐい行かず、自然の成り行きに任せています。その方が出ている作品のお話をしたりして距離を縮めたり。神尾さんの場合はCMにたくさん出ているので、そのまねをしたりしています。そうやってコミュニケーションを取りながら、少しずつお近づきになる感じです」

ハンドクリームをまことに塗るシーンは、めるると2人で絶賛!

――公太郎、朝日、律の3人の中だと、現時点で誰がタイプでしょうか?

「私はリアルで言うと、一番ガツガツきてくれる律です。元カレは何かしら原因があって別れているので、それ以上は考えられず…。朝日くんも内気ぎみだなと感じるので、裏でいろいろ工作はしていますが、かき乱してくれる律がいいなと思います!」

――周りからはどなたが人気の印象ですか?

「周りは公太郎さんが多いですね。第3話のハンドクリームをまことに塗るシーンは、私とめるるも言っていましたが、すごくセクシーで魅力的でした」

――撮影での面白エピソードなどもあればお聞かせください。

「『ハンカチ』と言うセリフが出てきますが、正しいイントネーションで言えず本当に大変でした(笑)。その演技もぜひ見つけてみてください!」

――さまざまなコントもされてきていますが、それがドラマに生かされているなと思うことはありますか?

「あります。コントは常にオーバーリアクションなので、そこは抑えながら、なるべく自然な顔で演じるようにしています。チャンスだと思ったら解放されてしまうので、突然ミニコントが始まってしまうことも。皆さんすごく笑ってくださるので、ついやってしまいます」

――今後もバラエティー、ドラマなどさまざまな場で拝見できることを楽しみにしています!

「俳優業では、これからも人に寄り添うようなキャラクターを演じていけたらいいなと思っています。また、私には私の求められた場所があると思うので、いろいろ経験を重ね、プライベートでもそれが役に生かせられるようにインプットし、常に新しい自分を表現していきたいです」

――では、最後に第5話の見どころをお願いいたします。

「これからまことの周りを取り巻く人が続々と現れてきます。第5話では、まことがお母さんに会いに行きますが、1秒たりとも見逃せません。そして、男性3人の中で誰がリードするのか、誰がまことにとって一番大事な人だったのか、徐々に明らかになっていきます。キュンキュンも多くて感情が忙しいですが、考察しながらぜひ楽しんで見ていただきたいです」

【プロフィール】

__丸山礼(まるやま れい)
__1997年4月1日生まれ。北海道北見市出身。タレントとしてさまざまなバラエティー番組に出演中。YouTube「丸山礼チャンネル」は登録者数128万人突破。主なドラマ出演作は、「ワタシってサバサバしてるから」(NHK総合)、「\#家族募集します」(TBS系)、「すっぴんヒーロー」(TBSほか)、「警視庁・捜査一課長2020」(テレビ朝日系)など。

【番組情報】

「くるり~誰が私と恋をした?~」
TBS系
火曜 午後10:00~10:57

取材・文/N・E(TBS担当)

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